2023-2024燕山荘年末年始営業アーカイブ 「無風快晴の年末の合戦尾根を登る」
▲合戦尾根から燕岳を望む
合戦小屋から燕山荘までの合戦尾根は、四季を通して私の好きな撮影ポイントがたくさんある。森林限界を超えるからだ。冬は木々に霧氷がつくとワクワクするような美しい状態になります。12月28日の入山時、霧氷は日中の太陽にあたり落ちてしまったらしい。それでも無風快晴を楽しみました。
▲標高2350mの合戦小屋に着いて雪の少なさにびっくり。燕岳登山口から雪の少ない状態が続いていたがまさかこれほどとは思わなかった。例年だと屋根に雪がたっぷり積り、小屋が埋もれている。
▲合戦の頭。例年ここから森林限界が始まり強風に吹きつけられるのに風も無い。
▲針の木岳も例年より積雪量がかなり少なく見える。
▲冬の尾根道に入るが所々ハイ松が出ている。この時期木々は水分を極限まで減らしているので木に触れると枝が折れてしまうので注意が必要です。
▲夏ルートと違い冬は近くから見えるオホメノ松
▲僅かに標高を上げただけで槍ヶ岳が稜線の上に顔を出し始めてきた。
▲燕岳の稜線
▲雪の少ない燕岳。燕岳は燕山荘のある稜線に来て美しい全容を見せてくれる。
冬の北アルプスは偏西風と日本海に暖流が通る影響で、冬の3000mとしては世界でも類がないほど風が吹き、雪が積もるところと言われています。常に15m~20m以上の風が吹いています。25年以上毎年、年末年始燕山荘に登っていますが、第2ベンチまで雪が無いのは初めてでした。また風もない。稜線は信じられないほど雪が少ないのは温暖化の影響なのか?しかし、山々はいつもの通りたおやかな表情を見せてくれました。
写真・文 赤沼健至