4月19日現在 合戦尾根登山道状況
2024年度の燕山荘グループ営業が、いよいよ4月20日(土)より始まります。昨年の今頃は、近年稀に見る残雪量の少なさ・雪融けの早さにただただ驚かされた事を記憶しています。今年の残雪量は、例年と比べて決して多いわけではありませんが、3月に度々降雪があったおかげでしょう、昨年よりは多く、大型連休中の雪山を楽しむには十分の量があります。つまりは、アイゼンやピッケルといった装備の適切な使い方が求められます。以下登山道状況を掲載いたしますので、まもなく始まります大型連休の燕岳登山のご参考になればと思います。
▲燕岳登山口
▲登山口~第一ベンチのカラマツ林
まだ芽吹いていませんが、あと一週間もすれば淡い葉が出てきます。
▲第一ベンチ
▲第一ベンチ~第二ベンチ
第一ベンチから上部で雪を踏むようになります。
▲第二ベンチ(20cm)
▲第二ベンチ~第三ベンチ
▲第三ベンチ①(40cm)
▲第三ベンチ②
▲第三ベンチ~富士見ベンチ
▲富士見ベンチ(60cm)
▲富士見ベンチ~合戦小屋①
▲富士見ベンチ~合戦小屋②
▲合戦小屋直下からの大天井岳方面
この辺りから、表銀座縦走路が見え隠れしてきます。
▲合戦小屋直下
▲合戦小屋(1.5~2.0m)
▲合戦小屋~合戦沢の頭 下を見る
▲合戦小屋~合戦沢の頭 上を見る
▲合戦沢の頭
ベンチは全て雪で隠れています。
▲合戦沢の頭~燕山荘
▲燕山荘直下
▲燕山荘より槍ヶ岳・大天井岳方面
▲燕山荘より燕岳
日毎の気温にもよりますが、第一ベンチ~第三ベンチは、かなり踏み抜く箇所が多く、思いのほか体力の消耗をきたします。合戦小屋~燕山荘は、朝晩中心に雪面はかなり固くしまり、アイゼン・ピッケルは必携です。今後の積雪状況は日々刻々と変化します。毎日更新されます燕山荘スタッフブログを併せてご参考願います。
■雪面は、厳冬期よりも固くしまっており、一旦滑落しますと制動効かなくなりやすいのが、この春山雪山の時期の特徴であり、最も神経を使うところです。「絶対に転ばない」ことが大切です。特に、合戦小屋から上部はまだまだ本格的な雪山です。積雪時に対応できる、登山靴をはじめとした冬山装備の携行はもちろんのこと、アイゼンワークや正しいピッケルの使い方が重要になります。ストックでは、いざ滑落転倒した際、ご自身の体を止めることはできません。
※スニーカー等やチェーンアイゼンでの登山はお控えください。遭難のリスクが高まります。
■大型連休中は、天候の変化が著しい時期でもあります。高気圧にスッポリ覆われた日は、燕山荘周辺でも気温が日中10℃を越え、半袖でも汗ばむ程の陽気になります。一転して寒気を伴った低気圧などが通過する際は、雨から風雪に変わることは珍しくなく、一晩で数十センチの積雪になることがあります。時として雷を伴う事もあります。
必ず種々の気象情報(ヤマテン(有料サイト)など)をご確認頂き、ご自身の技量と照らし合わせて、無理のない山行計画をお立て頂くようお願い致します。
※トレラン風の軽装は、天候や気温の急変に即座に対応できかねないケースが多い為、お薦めできません。
■積雪期の燕山荘からの縦走登山は、夏山よりも格段に高い技術レベル・判断力が必要になります。経験者同行の上で縦走されることをお薦め致します。
くれぐれも無理のないよう、安全で楽しい春山雪山登山であってほしいと、せつに願います。
写真と文:榊