燕・歳時記 Special

燕山荘通信

霧氷輝く北八ヶ岳スノーシューツアー第1回催行しました


1月31日~2月2日の2泊3日にて、北八ヶ岳ツアーを催行致しました。

 

今冬雪の多い北アルプス界隈とは違い、やや少雪傾向の八ヶ岳一帯のようでしたが、直近に降り積もったと思われる新雪で要所樹氷が美しく輝き、メインの2日目は、昼過ぎまで、この時期らしからぬほぼ快晴無風の晴天に恵まれ、絶好のスノーシュー日和となりました。

 

3日目は南岸低気圧の影響で、雪降る中のスノーハイクでしたが、おかげで至る所の木の枝に、立派な「樹霜」を見ることができました。空気中の水蒸気が昇華し、針状の結晶が木の枝に付着したもの、霧氷の一つですが、まさに“繊細な美の芸術”。

雪山の醍醐味をしっかり堪能した3日間でした。

 

<1日目>
▲初日は坪庭から北横岳までのスノーハイク。

前述のように雪が少ないため、植生を荒らさないためにもスノーシューはザックに括り付け、アイゼンをつけての出発。雲多めながらも北横岳山頂はしっかり見えており、山頂からの眺望に期待が膨らみます。

 

 

 

▲シラビソとコメツガ、それにダケカンバの森の中を標高上げていきます。

途中木々の間から小屋の煙突が垣間見えるとホッとします。冬、八ヶ岳で営業している山小屋では、多くの所で薪ストーブを焚いていますが、これが心底身も心も温めてくれるのです。

 

▲上空に漂う雲で、標高高い峰々はその山頂は見る事叶いませんでしたが、雄大な景色が広がっていることで、明朝の日の出に次の期待が高まります。

 

<2日目>
▲時間にして6:45過ぎ、秩父にある白石山辺りから陽が昇りました。遠望のはっきりしない所多くありましたが、蓼科山の左側にはうっすら槍・穂高連峰と常念岳が確認できました。

真冬、晴れていても冷たい西風が強く吹き付けるのが常な北横岳ですが、この日はほぼ無風。時が経つのを忘れてしまいそうなくらい山頂でじっくり日の出を堪能しました。

 

▲この日はいわゆる“八ヶ岳ブルー”が、白い雪と映え、最高でした。

 

 

▲縞枯山と茶臼山を縦走する2日目、いずれにも展望台とよばれる箇所がありますが、どちらの場所からも、この上ない光景が広がり・・・とにかく快晴無風です、その場を離れるのが惜しいくらい、その余韻に浸ります。

 

▲昼すぎに麦草峠に到着。ひと息ついて午後は白駒池までのスノーハイクです。

まだこの時期本来の積雪量でないためか、池の氷があちこちで露出しており、おまけに無数の氷の割れ目が走っていたのには驚きです(もちろん氷上人が乗って歩いても割れない事確認済の上です)。そして氷の中で空気が気泡状で閉じ込められている様子を見ることができたのも、初めての経験。

中身の濃い一日を満喫しました。

 

<3日目>

▲最終日は、しんしんと降る雪の中、立派なシラビソ・コメツガ林の中を縫う国道を、新雪ふかふかを楽しみながら、下山の途に就きました。

本来、厳冬期の北八ヶ岳一帯は、晴天でも強い西風が吹きやすい所で、朝晩冷え込みますと-20℃近くまで冷え込み点では、厳冬期の燕岳と変わりない気象条件の場所と言えます。今回のような穏やかな登山日和のほうが、むしろ珍しいくらいです。

この先のスノーシューツアーでも、色々な気象条件下(風雪、強風、晴天等々)になると思われますが、それらを体験されることで、どういった防寒着を持参すればよかったかなど、いい経験値となるでしょう。

 

ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。

ガイド:河地、榊
写真と文:榊

 

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