燕山荘 年末年始営業始まりました
2018年12月22日より、燕山荘の年末年始冬期営業が始まりました。
ここ数年、地球温暖化による異常気象云々が囁かれること、ほぼ日常的になってきた昨今、その影響によるものかどうかはわかりかねますが、スタッフが入山した12月17日の燕山荘周辺の景色は、近年稀に見る雪の少なさでした。初回のトレースつけはほぼ夏道通し、かつてないことです。
営業内容詳細は
2018-2019燕山荘冬期営業ご案内 ページ をご参照ください。
一方、不思議なもので、いざ営業が始まる2、3日前からは本格的な降雪が続くようになり、心配していた冬道のトレースも、なんとか営業初日までにはつけることが叶い、お客様お見え頂けるようになったその日以降は、例年とほぼ遜色ない冬の燕岳の容姿となってくれました。
僅か2週間余りの年末年始営業ですが、ここ燕岳から少しでも冬の自然美をお届けできたらと思います。
【12月22日】
この日は、日中の気温が小屋周りで-2℃まであがり、辺り一面雲海が入ったり、空に浮かぶ雲も冬にしては珍しいものが出たりなど、終日目を楽しませてくれる景観が広がりました。夜は満月の灯りに照らされる北アルプスの峰々が神秘的でした。
【12月23日】
夜明け前から日の出前にかけて小屋周りをぐるっと一周。
裏銀座稜線の真上に煌々と光る満月が印象的でした。そのまま午前中いっぱいお天気はもつものと思いきや、徐々に峰々の頭上にはレンズ状の雲が漂い始め、その後日の出の時刻6:53頃を待たずして、あっという間に小屋周りはホワイトアウトになってしまいました。
その後は終日風雪模様となりました。
【12月24日午前中】
開けて24日。早朝まで降り続いていた雪は徐々に止みました。
一晩でたくさんの雪が降り積もり、辺りの様相はまた一段と雪山らしさを増してきました。
雪庇や霧氷といった自然の造形美が目を楽しませてくれます。
加えて、朝は-14℃近くまで外気温が下がり、寒さのほうも冬山らしくなりました。
時に厳しい表情を見せ、人を容易に寄せ付けないほどの厳しい気象条件を伴う時もある北アルプス燕岳ですが、空模様の確認、入念な装備の支度、十分な経験、無理のない行動予定等、入山準備をしっかり整えて頂ければ、ご覧のような美しい景色を満喫していただくことができます。
是非お待ちしております。
<ご注意>
「例年より雪が少ない=簡単」ではありません。気象条件や変化等は例年の冬山と変わりありません。
加えて、かえって標高の低い樹林帯箇所では、雪で埋まってない岩や木の根などにアイゼンやわかんの歯を引っ掛けやすい等、普段よりも気を使っての行動が増えることもあります。注意が必要です。
写真・文 榊寛昭
【燕山荘冬期営業ご案内】
営業期間:2018年12月22日~2019年1月6日のご宿泊まで
詳細:2018-2019燕山荘冬期営業ご案内 ページ
燕山荘冬期登頂ツアーは、全4回開催いたします。
〈1泊2日〉
第1回 2018年12月23日(日)~24日(月)開催済み
第2回 2018年12月29日(土)~30日(日)
第3回 2019年1月5日(土)~6日(日)
〈2泊3日〉
2018年12月31日(月)~2019年1月2日(水)