燕岳ビギナー春山登山教室(第1回)と4月29日現在登山道状況
ゴールデンウィーク初日から晴天続き、各方面の山は大勢の人で賑わっていることと思います。燕岳周辺も連日多くの登山者の方が、雪山の魅力に誘われ、登って来られています。
そして今年も始まりました、燕山荘企画のビギナー春山登山教室。去年の記録画像と比較すると、今年の雪の少なさには驚きますが、標高2,700mの稜線にはまだまだたくさんの雪があり、雪山の魅力をお伝えするには充分の環境が整っています。この教室を通して、一人でも多くの方に雪山を安全に楽しんで頂き、大自然の素晴らしさをお伝えできればと思います。
4月29日現在の合戦尾根の模様と併せて、ダイジェスト版でご覧ください。
燕岳登山口
登山口より15分程登った所。もう数週間すると、鮮やかな新緑のカラマツ林となります。
第一ベンチ:合戦尾根唯一の「水場」があります。シーズン中通して枯れることなくおいしい湧き水が出ています。
第二ベンチ
バイカオウレン:第二ベンチ近辺で咲き出しています。
イワナシ蕾
イワカガミ蕾:イワナシもイワカガミ、いずれもまだ蕾ですが、あと数日すれば開花となるでしょう。登山口から第二ベンチ辺りで見られます。
第三ベンチ:この辺りまでほとんど雪はありません。
第三ベンチ~富士見ベンチ:この辺りから雪を踏むようになりますが、融けて全く道に無い所もあります。
富士見ベンチ:積雪20㎝程。第三ベンチから合戦小屋までは、夏道通しです。
合戦小屋全景
合戦小屋
ゴールデンウィーク期間中は、カップ麺・パン類・ホットコーヒー・ジュース・缶ビール等を販売しています。スイカやうどんの販売は、6月以降の予定です。
<滑落停止・雪上歩行>
燕山荘企画の春山登山教室では、基礎となる雪上歩行と滑落停止の訓練、ピッケルの使い方を履修します。合戦小屋の上部の斜面を利用し、何度でも繰り返し練習。そのうち自然と身に付き、雪上歩行のバランス感覚を養います。
合戦沢の頭上部より燕山荘方面
燕山荘直下
燕山荘直下より有明山方面:この辺りの雪融けも進んでいます。トレースから外れると、場所によっては腰の位置まで潜ることもあるので注意が必要です。天候不良の際は、赤旗を目安にし、登りは旗の右側、下りはその左側を歩くと便利です。
燕岳直下
燕岳直下より槍ヶ岳・大天井岳方面
メガネ岩と槍ヶ岳
燕岳登頂!
燕岳山頂より燕山荘を見る
4月29日ご来光。燕山荘玄関前より。
合戦小屋~合戦沢の頭:合戦小屋から燕山荘までは冬ルートとなり、この間はストックではなくピッケルの使用をお勧め致します。仮に滑落した場合、ストックでは自身の体を止めることはできません。雪上歩行で最も大事なことは、“転ばずに歩くこと”です。
<第1回目ビギナー春山登山教室ご参加の皆さん>
燕山荘玄関前にて
「ピッケルやアイゼンの使い方はもちろんですが、“歩き方”が登山のすべての基本であることがよくわかりました。」
「4月5月の北アルプス登山、晴れるとこんなに汗ばむ陽気になるとは思いもしなかった・・・けれど聞けば、吹雪になることも珍しくないとか。衣類選びが難しい時期なんですね」
今回ご参加頂きました皆様、どうもありがとうございました。
写真と文:榊寛昭
第1回目ビギナー春山登山教室ガイド:赤沼敏治、大蔵喜福氏、中島政男氏、榊寛昭
【燕岳ビギナー春山登山教室今後の日程】
〈1泊2日〉
第2回 2018年5月3日(木)~4日(金)
第3回 2018年5月5日(土)~6日(日)
第4回 2018年5月12日(土)~13日(日)
第5回 2018年5月19日(土)~20日(日)
第6回 2018年5月26日(土)~27日(日)
〈2泊3日〉
2018年4月30日(月)~5月2日(水)