燕岳ビギナー春山登山教室催行と登山道状況
燕山荘のゴールデンウィーク恒例イベントの「春山登山教室」を、今年も4月29日から5月7日までの計4回催行し、大勢の方にご参加頂きました。ありがとうございました。滑落停止・雪上歩行訓練等はもちろん、各回それぞれ違った気象状況が経験できるなど、結果いずれの回も中味の濃い充実した内容となりました。ダイジェストにてお伝えします。
【1回目】
この回は、昼過ぎから雷を伴った降雪で、一時的に合戦小屋にて退避するなどのイレギュラーがありましたが、「とても貴重な体験でした。山で遭遇する雷がどれだけ危ないか肌身を持ってよくわかりました」。翌日の燕岳アタックは、その前日の降雪により山肌は真っ白、皆さんハイテンションにて思わず歓喜のジャンプ!下山の際は雷鳥の足跡も見ることができました。
【2回目】
1回目に続き、この回も初日の午前中を中心に雷と風雪に見舞われましたが、比較的早く落ち着き、翌日は、この時期としては春霞の少ない朝を迎え、麓安曇野平に広がる田んぼの水面が朝日に照らされる原風景が印象的でした。
【3回目】
GW期間中、最も参加者の多い回となりました。燕山荘の混み具合もこの日がピーク。活気ある春山燕岳2日間でした。
【4回目】
5月5日~7日は唯一の2泊3日コース。中日はロープワークや机上講習等中味の濃い内容にて、「頭がパンクしそうだけれど、とても有意義でした」。上下山は、このGW期間中で一番汗ばむ陽気、日焼け止めクリームは何回も塗りなおさなければいけないほどでした。
【ご参加頂いた皆様】
(1回目)
(2回目)
(3回目)
(4回目)
「手取り足取りの雪上歩行と滑落停止の講習がたいへんよかった」
「慣れると、夏よりも雪のある時期の雪上歩行のほうが楽だということがわかりました」
「何度もこの春山教室に参加していますが、毎回違う参加者と触れ合えるのが楽しい」
南は九州から、北は北海道からと、遠くからご参加頂きまして、重ねて御礼申し上げます。
ガイド:赤沼敏治(天渓代表)、大蔵喜福氏(特別講師:エベレストほか8,000m峰登頂者)、中島政男氏(特別講師:シャモニを基点とする国際山岳ガイド)、山本宗彦氏(特別講師:エベレストほか8,000m峰登頂者)、榊寛昭(大天荘支配人)
【合戦小屋】
連休後の合戦小屋の営業は、週末のみとなりますが、スタッフがいる場合はお声かけいただければ、飲み物程度の販売なら可能です。
【登山道状況(5月7日現在)】
第一ベンチ 雪無し
第三ベンチ 30㎝
富士見ベンチ 80㎝
合戦小屋 2m
合戦小屋~燕山荘 3m前後
第三ベンチ~登山口にかけての雪解けは、かなり進みました。特に第一ベンチ~登山口に雪はありません。合戦小屋より上部は、まだまだ例年以上に積雪があります。従いまして、第三ベンチより上部は要所に赤旗が立ててありますので、上下山の目安にしてください。
また、装備としましては、前歯のついた10本歯以上のアイゼンとピッケルの携行をお願い致します。チェーンスパイク等の簡易アイゼンや夏靴での上下山はこの時期は不向きです。
写真と文:榊
【燕岳ビギナー春山登山教室 今後の予定】
燕山荘オリジナルツアー「春山登山教室」今後は以下の3回の日程で催行いたします。
第4回 2017年5月13日(土)~14日(日)
第5回 2017年5日20日(土)~21日(日)
第6回 2017年5月27日(土)~28日(日)