第31回燕山荘クラシックコンサート
「燕山荘クラシックコンサート」は、1984年から続く燕山荘で一番長いイベントです。松本市に本部のある国際スズキ・メソード音楽院の皆さんと、音楽院を卒業されて全国各地で指導者になられている皆さんによるバイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、フルートのコンサートです。今年も8月第四週の土曜日に開催しました。築79年の木造建築の本館に、弦楽器の奏でる音色が共鳴して木を通した自然の音が燕山荘のホールに響き渡りました。
毎年、コンサートの日はなぜか天候に恵まれます。朝方、登山口まで少し雨が降っていたものの、次第に雨はあがり、演奏者の皆さんも、お客様も、気持ちのいい登山とコンサート開催となりました。山の神様は、クラシック音楽が大好きです。
【司会進行】
コンサートを盛り上げる司会進行は、嘉納さん。メンバーの中で最多出演。今年もみなさんを楽しませてくださいました。
【コンサートマスター】
曲の流れを決めるコンサートマスターは、湯原さん
【4人の音楽院性】
音楽院を卒業し指導者になられている先生方が今年は多数ご参加くださいました。そのなかで、現役の音楽院性4人の方がフルートと弦楽のフルート四重奏曲を披露してくださいました。2,700mの山頂で吹くフルートは息継ぎが大変です。
【母語教育法】
スズキ・メソードは、創始者鈴木鎮一先生が「赤ちゃんが、お父さんやお母さんの話す言葉を毎日繰り返し聞いているうちに、いつのまにか言葉を自然に覚えて、話せるようになる」ことに気づかれ感動されたことがその教育法「母語教育法」の原点で、世界46か国に広がっています。3歳からバイオリンを始めた春野兄弟も高いレベルの演奏を披露してくれました。
【フィナーレ】
最後の曲は、「早春賦」。会場の皆さん全員と一緒に合唱しました。
安曇野市の穂高川右岸の堤の上に早春賦の歌碑があります。中田喜直さんの父中田章さんの作曲、吉丸一昌さんが作詞、遅い安曇野の春を待ちわびる心を書いたと言われています。
【演奏者の皆様】
1stVn 湯原さん、渡邉さん、木村さん 2ndVn 鈴村さん、高田さん Vla 森林さん、近藤さん
Vc 北川さん、塚尾さん Cb 嘉納さん Fl 金井さん
プログラム
1、 ディベルティメントK138全楽章/モーツァルト
2、 フルート四重奏曲第1番K285 第1楽章/モーツァルト
3、 カノン/パッフェルベル
4、 調和の霊感3-8第1楽章/ヴィヴァルディ
他
【スタッフも】
燕山荘の最も大きいイベントのコンサートが無事に終わり、スタッフ一同ほっとしました。
このコンサートが終わると夏山の最盛期が終り、秋山に向けて登山道整備、山荘内の修繕などが始まります。今年もいいスタッフに恵まれました。
【一夜明けた朝】
昨日の演奏を祝福するような朝となりました。
31回目の燕山荘クラシックコンサートを無事開催することができました。素晴らし演奏をしていただいた演奏者の皆様、お越しいただいたお客様、誠にありがとうございました。そして、コンサートの進行への皆様の温かいご協力に、今年も心から感謝申し上げます。
【夏山診療所終了しました】
昭和28年から60年以上の歴史を持つ順天堂大学医学部山岳部の皆さんによる燕山荘夏山診療所が、今年度は8月23日で終了致しました。
今年は持病の方の事故、骨折事故は3件もあり事前の体調管理やきちんとした登山靴を履くことの大切さを教えられました。また、猛暑、晴天の影響から水分不足や早く高度を上げすぎて軽い高山病になる方々が多かったとのことでした。
診療所の関係者の皆様、今年も本当にありがとうございました。大変お世話になりました。
写真・文 赤沼健至