花の季節へ
雨の季節となりましたが、6月の今頃はそれ程雨の日が多くはなく、雲が多いながらも晴れる日もあります。そんな中、花が次々と咲きだしてきました。雪も少なくなり三角点より上で数カ所あるのみとなり、ピッケル、アイゼンがなくても合戦尾根は登れるようになりました。ただ、この時期はまだスニーカーでなく、登山靴でお越し下さい。
【コマクサの花が咲きました】
燕山荘脇の一つのコマクサが早くも花を咲かせました。他にもたくさんのコマクサの株が出来てきていますが、まだ蕾になっていないものがほとんどです。見頃は例年であれば7月中旬から8月中旬になります。燕岳はコマクサに適した、砂礫地が多いので、とてもたくさん見ることが出来ます。また登山道を外れてコマクサの群生地に入らないように、目印のロープを張ってご協力いただくようになってからコマクサの数はぐっと増えました。皆様のご理解ご協力に感謝申し上げます。
【花の季節】
キバナシャクナゲ
イワウメ
燕山荘から縦走路を少し南に歩くとシャクナゲやイワウメを見つけることが出来ます。
雪解けの早い今年は花が咲くのも早くなっていますが、シャクナゲとイワウメの花が咲くのは例年並みのような気がします。
ミヤマハタザオ
玄関前の石垣の下にたくさん咲いています。
ミヤマキンバイ
〈燕山荘周辺で見られる花コーナー〉
フロント脇に燕山荘周辺で見られる花のコーナーを作りました。なかなか好評で、皆さん自分で撮られた写真と見比べながら、花の名前を確認され嬉しそうにされていました。図鑑などで調べてもなかなか難しいものです。そんな時はこのコーナーをご利用ください。花の名前が分かると登山はよりいっそう楽しくなります。
【雷鳥】
岩の上で見張りをするオスの雷鳥の姿をよく見かけます。
オスはこうして岩の上にいることが多いので目立ちにくいように黒と白の羽毛を、メスは子育てのため土の上にいるこが多いので茶色の羽毛になっています。
メスはもう卵を抱えているのであまりみかけませんが、こうして餌を食べに出てくることがあります。ただこの時もそうでしたが、ものすごいスピードで餌を食べていました。すぐに巣に帰るためでしょう。
【雲】
青空の見られない日もありますが、雲がこんな美しい光景を見せてくれることもあります。
晴れていなくても山は楽しめますね。
【縦走路】
縦走路の新緑も上まで上がってきました。この時期は、大天井岳の夏道のトラバース部分にはまだ残雪があり滑落の危険があるため、夏道を通らずに必ず冬ルートを直登して下さい。もう間もなく大天荘のスタッフが6月27日からの営業開始にむけて小屋に入る予定です。また槍ケ岳方面への縦走はまだ残雪があるため困難です。
合戦小屋名物のスイカとうどんの販売につきましては、まもなくを予定しておりますが、決まり次第ホームページでお知らせいたします。
写真・文 河地清人