梅雨の晴れ間
信州も例年並みの時期に梅雨入りしました。しかし、6月は意外と晴れ間も多いものです。
晴れた日には、すでに夏の気配を感じるようになってきました。
ヘリポート脇にあるナナカマドも青々としてきました。
燕山荘の東側も雪はほとんどなくなり通行出来るようになりました。サンルームはまだフルオープンとはいきませんが、少しずつメニューも増え、ここから日の出や夜景が見られる日も近くなってきました。
【日の出】
日の出は4時30分頃となってきました。夏至まで10日あまりとなりましたが、日の出時刻は今が一番早くなります。日の入は、まだ遅くなりますが早めの到着を心がけましょう。また、日が昇るところは東というより北東方向です。朝焼けは鹿島槍ケ岳の上の空まで紅く染まることがあります。
【裏銀座の山とミヤマキンバイ】
裏銀座の山々の雪もだいぶ少なくなってきました。咲く花も日毎にどんどん増えていき、それを探すのが楽しい季節です。ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲなどがあちこち元気に咲いています。
【シナノキンバイ】
シナノキンバイが燕山荘直下の夏道と冬道の分岐点より少し下で早くも咲いていました。
【新緑】
花だけではありません、新緑もどんどん上へと上がってきています。今の季節は、三角点より上でダケカンバ、ナナカマド、カラマツの新緑が美しくなってきます。そんな中を小鳥の声を聞きながら歩くのはとても気持ちのいいものです。
【自由学園高等科の皆さんが登ってこられました】
常念へ向けて出発する自由学園男子部の皆さん
環水平アークが自由学園女子部をお出迎え
6月10、11日、東京の自由学園高等科の男子部と女子部の皆様が登って来られました。生徒主体で下見から本登山まで行われていて、機敏な行動は見ていてとても気持ちよく感じました。
梅雨時で天候が心配でしたが、がんばって登り、素晴らしい景色を見ることが出来、感動している生徒さんたちの姿を見るとこちらも嬉しくなりました。
【環水平アーク】
11日の13時頃、槍ヶ岳の上に環水平アークと呼ばれる現象が見られました。虹や彩雲とは違うものです。4月から9月の間で太陽が比較的高い位置にある時に見られるものです。
なかなか見ることが出来ない現象なので、スタッフも外へ飛び出してシャッターをさかんに切っていました。
【登山道の様子】
三角点上部
雪がある時は急斜面だった所
しっかりした登山靴ならアイゼンはなくてもいいでしょう。
底の柔らかい靴やスニーカーは滑りやすく歩きにくいのでお勧めしません。
6月12日現在、三角点まではもうほとんど雪はありません。それより上部には雪が残っていますが、スタッフが階段状に雪を切っていますので、アイゼンはなくても登れますが、底の柔らかい靴やスニーカーは滑りやすく歩きにくいためお薦めしません。慣れた方であれば、アイゼン・ピッケルなしで登っている方も多く見受けられます。また、アイゼンを装着される場合は、雪の上のみの使用で、雪のない登山道での使用は登山道を傷つけますので外していただくようご協力をお願いいたします。
気温が高い日が多くなってきましたので、水分を多めに持つと良いでしょう。また、足がつるのを防ぐためにも梅干など塩分の補給も大切になってきます。汗をかきすぎないペースで登りましょう。
【合戦小屋周辺の花】
ナナカマド
オオバキスミレ
ショウジョウバカマ
コイワカガミ
合戦小屋では、ナナカマドの花が咲きだしてきました。
名物のスイカやうどんはまだ準備中ですが、今月中には始める予定です。
6月は雪が更に少なくなって、咲く花の種類も増え、新緑も稜線まで進み、季節の変化をすごく感じられます。この時期の山にはそんな良さがあります。
燕山荘喫茶室サンルームは5月30日から一部がオープンしておりますが、6月13日からスペースが少し広くなります。それに伴いまして、6月13日からのサンルームメニューは、生ビール、ワイン、コーヒー、ココア、ミルク、ケーキ、ケーキセットとなります。フルオープンは7月初旬を予定しております。
写真:河地清人 赤沼健至
文:河地清人