晩秋の燕岳
日に日に寒さが増してきています。日の出は5時50分頃、日の入りは17時15分頃になり、昼間の長さがが短くなってきています。街では秋はこれからかもしれませんが、山の上では、もう秋も終わりに近く、晩秋といったところです。
【初雪】
10月7日 初雪となりました。
雪はすぐに解けてしまいましたが、いよいよ冬の入口に入ってきたようです。
7月まで残雪があって、それがようやくなくなったと思ったら、もう次の雪が降り出してしまいました。山の夏は本当に短いものです。
【渋い燕岳】
紅葉はすっかり終わり、山肌にはダケカンバの白い木の幹が目立つようになっています。派手さはありませんが、これもまた美しいものです。雪に覆われて白くなってしまう前の今は「渋い燕岳」を楽しむことが出来ます。
【黄葉したカラマツ】
すっかり葉を落としてしまったダケカンバの木々の周りに黄葉したカラマツがきれいです。
【体育の日の連休初日】
体育の日の連休の初日は多くのお客様で賑わいましたが、2週続けてやってきた台風により、その後は人気が少なくなりました。今年の週末は中々思い通りにはいきませんね。自然のことはどうしようもありません。それを受け止めていくしかありませんね。
【人智を越えた美しさ】
そんな思い通りにはいかない自然ですが、時にはこんな美しいものを見せてくれることもあります。これはいずれも台風が近づいた時の夕景です。台風が来ても悪いことばかりではありません。
【ライチョウの親子】
このところ、燕山荘周りでこの5羽の親子をよく見かけます。まだ、ヒナの頃からこの親子をずっと見ているので、ここまで大きく育ってくれてとてもうれしいです。
冬を前に体の白い部分がだいぶ多くなってきました。
【冬支度】
10月の半ばになれば、凍結や降雪が当然になってきます。その後では大変なことになりますので、この連休後より少しずつ小屋の片付けや凍結・積雪対策を始めました。
燕山荘グループの大天荘は10月13日、ヒュッテ大槍は10月12日に今年度の営業を終了いたしました。
この連休で小屋閉めになったその他の山小屋も多いですが、燕山荘、有明荘は11月24日のご宿泊まで営業致します。
晩秋の燕岳を落ち葉を踏みしめカサカサと音をたてながら歩くのも、趣があっていいものです。晩秋の山は落ち着いた気分にさせてくれます。
ただ、雨具、羽毛、フリース、手袋等装備はしっかりとしたものをお持ち下さい。特に秋の雨は、体を冷やさないように注意が必要です。予報で雨マークの時は山の上は雪になることもあります。
写真・文 河地清人