親子ふれあいファミリー登山スクール(第2回)
8月14日~15日、第2回ファミリー登山教室を開催いたしました。雨にも負けず、風にも負けず
お子さんの元気パワーで大人も登山できました。
「ぼく、イルカ岩に会いたかったんだ!」
【挨拶は世界共通です】
「こんにちは」「(道をゆずっていただいて)ありがとうございます」
登山道ですれ違うときは必ず挨拶します。言葉は違うけれど世界のどこの山でも挨拶を交わすことは気持ちがいいですね。子どもさんの元気な声に大人も勇気をいただきます。
【親子で歩こう、ゆっくり、楽しく】
手をつないだり、お父さんを励ましたり、心優しくなります。大人になっても忘れない思い出になります。
【山は自然教室】
「もう秋の花が咲いているんですか?不思議です」
トンボの大群にみなさんびっくり。「この指とーまれ!」ほんとうに止まってまたびっくりでした。
【合戦小屋にて】
ガイド本野(もっちゃん)からスイカのプレゼントに大喜び。
みんな雨の中よく頑張りました。
《お待ちかね親子クッキング》
こどもも率先してお手伝い。アウトドアはじめてのお父さんも大丈夫、おいしくできました。
オーナー赤沼からは自然保護の大切さをお話しさせていただきました。
「昔、ガラスの窓ごしにクマさんが出てきた時、目と目があっちゃったんだよ」
子どもたち「えーほんとう?」「クマスプレーで撃退しようとしたら、間違って人間にかかっちゃって、目から涙、口からよだれでたいへんだったんだ」
こどもたち「人間のほうがたいへんだね」(?)
ゴミを捨てないで持ち帰るルールが徹底された今は、クマさんとも仲良く共存しています。
さあ合戦小屋を出発です。
【全員燕岳に登頂】
雨が少し降っていましたが、全員標高2,763mの燕岳頂上に登頂しました。一瞬視界が開けてみんな大喜びです。
【大自然の不思議、素晴らしさをお伝えします】
「ライチョウのお母さんはお腹の毛を抜いて卵を暖めるんだよ」「ライチョウさんが生息できるところがせばめられているんだよ。人間が地球を温暖化にしたからなんだ。だからみなさんも智恵を使ってどうやったらライチョウさんが生きていけるか考えてみてね」
こどもたち「…」 ちょっと難しかったかな。
大蔵ガイドからは世界一標高の高いエベレスト登山の体験を通して自然保護のお話をしました。
「エベレストに登るとカラスの氷漬けがあるんだな」こどもたち「えー、ほんとう?」
「カラスがいるということはエサがあるからなんだ。人間が運んだり、置いていったからなんだ。だから今は、ゴミはかならず持ち帰るルールがあるんだよ」
かつて人間が捨てたゴミを狙ってネズミが増えました。ネズミを狙うキツネが増えさらにそのキツネがライチョウのヒナを狙いました。
たったひとつのゴミで自然は簡単に壊されてしまいます。登山道ではゴミを落とさないようにしましょう。
【達成】
「雨でどうなるかと思ったけど、親子で登れたことがうれしいです」
登頂証明書をいただいたお子さんの凛々しい姿に感動でした。ご参加の皆様ありがとうございました。
【今咲いている花】
ウサギギク
アキノキリンソウ
トリカブト
山登りの途中では「疲れたなぁ、辛いなぁ」とマイナスな心が時にでてきますが、すばらしい山の景色に出合った時、思いっきりプラスの気持ちに変わります。美しいものを見て、感じることは、心の豊かさにつながります。ファミリー登山を通して、親ごさんも子供さんも心を開放させて、自然の素晴らしさを感じていただければと考えております。
第2回目ガイド 燕山荘 赤沼健至、本野貴洋、林正美 特別講師 大蔵喜福氏
写真:赤沼 本野 林
文:林 正美