燕山荘グループ代表
赤沼健至のブログspecial

赤沼健至のブログ

大自然の大きさを感じる時


燕岳は、台風が過ぎ去り肌寒くなっています。高山植物は秋の花が咲き始めています。
遅くまで残雪の残っていたところには春の花が咲き、標高を上げると夏の花が咲き、一度に春、夏、秋の花が楽しめる、花好きの方には楽しい季節です。

[台風の前]

台風が接近して来ますとドキッとするような光景に出合います。
赤く染まった雲の変化に大自然の大きさを感じる時です。

[ライチョウ]

7月8日に生まれた雷鳥の雛も随分と大きくなりました。少しなら飛べるようになりました。兄妹仲良くしています。日本のライチョウは人を怖がりませんが、これは驚くべきことだそうです。

2012年7月に長野県松本市で「国際ライチョウシンポジウム」(国際ライチョウ学会主催)が開催され、参加者の中から7カ国14名の方が、燕岳から大天井岳を縦走された時、日本のライチョウは小屋のすぐ近くで繁殖すること、人間を恐れないこと、すぐ近くで見ることができることなどに対してとても驚き感動されていました。

その時の参加者の一人、ドイツの大学教授の話が2012年7月29日の信濃毎日新聞に掲載されました。
「・・・世界の最南端に生息する日本のライチョウは、島国独自の文化的な背景に守られてきたという意味で世界の研究者にとって特別な存在です。欧州では何千年にもわたって狩猟の対象だったので、人の気配を感じるとすぐに逃げてしまう。日本では高山が信仰の対象となっており、森林限界の上にすむ動物は神聖と考える宗教観があった。そうでなければ、日本のライチョウは絶滅していたでしょう。人々の心に入り込んだ存在として、単に自然遺産でなく「文化遺産」として保護を訴えていくべきです。・・・」
※詳細は→2012年7月31日燕山荘通信

貴重な「自然遺産」を守るためにも、山小屋泊の方も、テント泊の方も
ゴミ、生ごみ、調理の汁などを捨てない等マナーを守り、捕食動物に狙われないようにしていきたいですね。

[山小屋の生命線のひとつ]

ヘリコプターによる物資の荷揚げ予定日の8月7日前後は雨、どうなることかと思いましたが、奇跡的に天候が回復し燕山荘、大天荘、ヒュッテ大槍のヘリコプターによる荷揚げがかないました。

[エネルギー]

真夜中。目が覚めると街の明かりが上空の雲に反射して明るくなっていた。沢山のエネルギーが使われていることに驚いた。3:30テント場の明かりがつき、燕山荘の明かりがついた。この明かりも麓の人にはどのように思われるのだろうか。夜中雷が光っていたあたりに富士山がくっきりと見えた。

[高山の花]

ミヤマコゴメグサ

タカネヤハズハハコ

高山植物は秋の花も咲き始め、春の花、夏の花、秋の花が一度に楽しめる、花好きの方には素晴らしい季節となっています。

写真・文  赤沼健至

株式会社燕山荘 松本事務所

〒390-0874 長野県松本市大手2-3-10

0263-32-1535 0263-32-0898

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