春霞
すっきり晴れた5月の北アルプスは、残雪と新緑のコントラストが鮮やかですが、春霞に包まれた山並が見られるのもこの時期ならでは。5月25日、槍ヶ岳方面は見事な春霞となりました。燕山荘から見る燕岳も、やや霞んだ感じ。夏山シーズン入るまでの静寂さを際立たせてくれるようで、静かな山歩きが楽しめます。
第7回登山教室ご参加の皆さん
燕山荘より遠く槍ヶ岳方面
大天井岳から常念岳方面
「あれ!雷鳥じゃない!」
霞んだ日に限って雷鳥に遭遇する機会が増えるような気がします。岩のてっぺんにいる雄の雷鳥おわかりになりますか。ほとんどの方が雄の雷鳥ばかりに気がいっていましたが、じつはそのすぐ下に雌の雷鳥も佇んでいます。つがいのようで、雄は縄張りの関係で岩のてっぺんで見張りをしています。
【登山道の状況】 富士見ベンチ
【登山道の状況】 合戦小屋
【登山道の状況】 合戦小屋~合戦沢の頭
【登山道の状況】 合戦沢の頭付近
【登山道の状況】 合戦沢の頭上部
【登山道の状況】 燕山荘直下
5月25日現在、残雪は第三ベンチより上部にあります。合戦小屋から燕山荘までは本格的な雪上歩きです。
アイゼン(10本歯以上)とピッケルの携行をお勧め致します。
なお、先日は第三ベンチ~合戦小屋間の思わぬ所での転倒をよく見かけました。
①アイゼンの刃が木の根っこなどに引っ掛けることでの転倒
②夏靴でアイゼン未装着だと残雪の斜面でスリップしやすい、等々の原因が考えられます。
【第7回春山登山教室】 雪上歩行1
【第7回春山登山教室】 雪上歩行2
【第7回春山登山教室】 滑落停止姿勢1
【第7回春山登山教室】 滑落停止姿勢2
【第7回春山登山教室】 燕岳山頂にて
「この時期の服装選びが難しい・・・」
「ゆっくりだと汗かかずに、しかも疲れにくいですね」
「ザックを背負ったままだと、滑落停止の姿勢はより取りにくくなるんだろうな・・・」
この春山登山教室でいろんな体験を通し、スタッフからの助言以外に気づかれることがたくさんあるかと思いますが、その事がこれからの山歩きでの貴重な糧となります。
ガイド:河地清人、榊寛昭、林正美
写真・リポート:榊 寛昭、河地清人、林 正美