燕・歳時記 Special

燕山荘通信

夏はすぐそこ


今年の梅雨はしっかりとしたものとなり、雨の多い6月でした。
6月末の大雨で雪解けは一気に進み、合戦尾根の登山道上の雪は全てなくなりました。それと同時に緑も一気に濃くなり、夏の歩みが7月の声と共にスピードをあげたようです。

燕岳から大天井岳までも全て夏ルートとなりました。アイゼンも不要となり、これから登って来られる方も多くなってくることでしょう。間もなく夏山シーズンがはじまります。


ミネザクラ


サンカヨウ
咲く花も日毎に多くなってきています。雨の日は花がいつも以上に美しく見えます。特に白い花びらを持つ花は、その花びらが透明になって、普段見られない美しさとなります。

夏の燕岳といえば、やはりコマクサです。早いものはすでに咲き始めています。雪が例年並みだった今年は花の咲き出しも例年並みとなっています。花の咲き出す時期は雪解けと大きくかかわっています。

ライチョウのヒナが孵るのもヒナのエサである植物が出てくる頃と関係があります。今年もそろそろ見られるかな。

燕山荘グループの大天荘、ヒュッテ大槍も営業が始まり、夏のシーズンに向けて準備は整ってきました。

テント場はまだ雪が残っています。テント泊の方は今しばらくは雪の上に張って頂くことになります。トイレはテント場の奥に専用のトイレがあります。また、この先の週末はお昼頃にはテント場がいっぱいになる場合があります。その時は燕山荘にご宿泊頂くか、合戦小屋にテントを張るか大天荘まで進んでテントを張ることになります。

【ライチョウ観察会】

今年も6月22、23日と6月29、30日に燕山荘企画のライチョウ観察会2回行いました。

1回目のツアーは雨が降ったり、晴れたりと目まぐるしく天候が変わる中、行われました。この時期は小さな虫がたくさんいるので防虫ネットや虫よけスプレーがあるといいです。

そして、夕方には小屋の近くでつがいのライチョウに出会うことが出来ました。この時期のメスはものすごいスピードでエサを食べ、砂浴びをしています。この行動は卵を抱えている証拠です。早く、巣に帰るためにこのような行動をとります。そして、オスはそのメスの横で見張りをしています。


1回目 集合写真

2回目のツアーは2日とも雨となってしまいましたが、道中、講師の植松先生の自然解説を聞きながら、きれいな花があれば皆さん写真を撮りながら、ゆっくりと登っていきます。

雨の中歩いていると可憐なイチヨウランを見つけることが出来ました。一回目のツアーの時はまだ咲いていませんでした。

雨と強風のため、燕岳や行くのやめて、小屋の中で植松先生の講義となりました。

2回目 集合写真

今のところ北アルプスのライチョウの数は大きくは変わってはいないようです。
登山道やテント場にゴミや食べ物、ラーメンの汁などを捨てたりするとライチョウの天敵であるキツネ、カラス、テンなどがやってきてしまいます。ライチョウ保護のために我々が出来ることはゴミを捨てない、飲み残しの汁等捨てないことです。この当たり前のことを守るだけで生態系を維持することが出来ます。

ライチョウ観察会にご参加頂いた皆様どうもありがとうございました。

第1回目 講師:植松晃岳氏  ガイド:河地清人、富原 剛
第2回目 講師:植松晃岳氏  ガイド:河地清人、後藤夏希

【燕山荘直下夏道開通】

燕山荘直下は7月5日夏道が通れるようになりました。これからの時期、この辺りはたくさんの花を楽しむことが出来ます。

写真・文   河地清人


【HPリニューアルに伴う予約システムメンテナンスのお知らせ 】

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【サービス停止期間】 2019年7月8日(月)18:00〜7月9日(火)9:00(予定)
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