年の瀬 燕岳・燕山荘点描
令和元年も残すところ数日となりました。
記録的な少雪となっている燕岳界隈ですが、26日の晩からの降雪で、稜線近くの積雪はかなり増えました。それでも燕岳登山口~合戦小屋~合戦沢の頭までは夏道通しと、本来の冬の燕岳登山を楽しんで頂くには、もう一降り二降り欲しいところですが、先ずはお見えいただく皆さんが、事故怪我無く燕山荘まで到着していただくこと、燕山荘スタッフ一同の一番の願いです。
年の瀬を迎えた燕岳・燕山荘点描です。
【白銀 北アルプス】
朝陽浴びる燕岳とテント場雪庇
ご来光
雲を纏う朝の表銀座主稜線
朝霧 合戦尾根
蛙岩付近と槍ヶ岳
燕山荘 全景
氷柱下がる看板と裏銀座主稜線
一年中で最も山が真っ白に輝くといわれる年末年始の峰々。吹きすさぶ稜線の西風の強風に、カメラ構える手はすぐにジンジンと悴んでしまいますが、それを耐え忍んでも見ごたえある光景が、冬の燕山荘周辺にはたくさん広がります。
【クリスマス】
今年は連休の取れにくいクリスマス近辺の週末であったためか、落ち着いたクリスマスでした。夕食時は、クリスマスらしく洋風のメニューに加え、スタッフ手製のケーキにワインをお楽しみ頂きました。
【冬期燕岳登頂ツアー1回目】
「スノーシュー、春山登山教室と段階を踏んで、やっと冬山に来ることが叶いました!一日で下りるのがもったいないぐらい、冬の景色は最高です」
燕山荘主催の燕岳登頂ツアーを、この年末年始営業期間中、数回にわたり催行しています。冬の燕岳登山に関して経験豊富な燕山荘スタッフをメインガイドとして、ヨーロッパやヒマラヤ等、海外登山豊富な特別講師陣がサポートするオリジナルツアーは、定評があります。
【年越しに向けて】
この年末、毎年受付に置く鏡餅は、市販のものではなく、スタッフで突いた餅をお供えすることに。初めてのことで試行錯誤ですが、数日後山荘にお見えになられた際には、ぜひ受付カウンターにご注目を。
下界ではインフルエンザや風邪が流行しているようですが、燕山荘では元気いっぱい寒さ知らずのスタッフが、皆様のお越しをお待ちしております。
【12月27日の大雪】
燕山荘直下
合戦小屋上部付近
合戦小屋
12月27日は、未明から雪が降りしきり、積雪がかなり増しました。お客様の下山時刻に合わせてスタッフ先頭で合戦小屋までトレース付けに行ってきました。膝上まで積もった箇所もありラッセルとなりました。
こういった状況下では、アイゼンではなく「わかん」が有効です。
大晦日から年明けにかけての天気長期予報も出始めました。悪天候時、森林限界より上部の稜線に出ますと、かなり厳しい条件下に晒されることがあり、低体温のリスク等があります。積雪期はしっかり気象情報をご確認いただき、ご自身の力量と照らし合わせて無理のない登山計画をお立て頂きますようお願い致します。
写真・文:榊