燕・歳時記 Special

美ヶ原・霧ヶ峰スノーシューネイチャーツアー


今シーズン新企画となる美ヶ原・霧ヶ峰ツアーを1月31日~2月2日に催行しました。

「美ヶ原」は、元々松本周辺の人々からは“東山”と呼称されていました。火山活動の侵食作用でもたらされた標高約2,000mの台地であり、立派な火山地形です。一方「霧ヶ峰」も、美ヶ原と同様の地形に属し、且つ幾つかのピークを含めた総称で、最高峰が車山(標高1,925m)です。いずれも長野県のほぼ中央に位置する高台ゆえ、見事な眺望を望めるとあって、冬はスノーシューハイクのメッカともなっています。
数日前から気にかけていた天気予報でしたが、幸いにもメインの2日目3日目は、申し分のない晴天に恵まれました。

 

<1日目>

初日は午後半日の足慣らし、美ヶ原高原内にある宿の周辺を2時間ほどかけてのスノーシューハイク。雪の少なさは否めませんでしたが、スノーシューの威力が十分発揮されました。

 

夏の美ヶ原は、牛が要所で放牧されているため、所々こういった畜産関係の道具や囲いの柵があちこちに点在しているのが特徴のようです。

 

<2日目>

快晴の朝を迎え、ほとんどの参加者が宿の周辺で各自ご来光見物。
雪原越しには北アルプスのモルゲンロートも見ることが叶いました。

 

先ずは王ヶ頭へ。日中も概ね快晴無風、とても寒中とは思えない、緩い登り斜面に差し掛かると少し汗ばむ程の陽気でした。ここ美ヶ原の王ヶ頭には、長野県下にあるテレビ・ラジオ局の電波塔が多く立てられている所でもあり、燕山荘からは夜間天気が良ければ、松本の夜景越しに赤く点滅する多くの電波塔を遠望することができます。

 

この日の最終目的地は王ヶ鼻。ここまで来ると、南から西側にかけての峰々が一望。麓の塩尻から松本、安曇野、大町方面の街並みがきれいに見渡せます。松本城も確認できました。

 

<3日目>

最終日は「車山肩」という所から登り始め。宿から車で移動、車山肩の駐車場に着いた時点で、昨日以上に雲一つない晴天、北アルプスが見事に全山姿を出しているのが一望でき、これだけで皆さん大歓声。
車山山頂からは、北信方面の峰々がやや雲に隠れていたものの、他はほぼ見ることができ、まさに言うことなし!と言った感じでした。

この日は、この車山山頂をピークとし、西側に位置する八島ヶ原湿原へと徐々に標高を下げていく行程。この後も、北アルプスの眺望を正面に眺めつつの、快適なスノーシューハイクとなりました。

 

 

要所でアニマルトラッキングを行いましたが、今回は主にウサギ、テン、キツネ、オコジョ、シカ、タヌキを確認できました。ただ、植生の少ない所だったため、数は多く見ることができませんでした。いずれにしましても、この上ない晴天に、参加された方のほとんどの方が、“お腹いっぱい”になられて帰路に就かれました。

美ヶ原・霧ヶ峰一帯は、悪天候時、特に視界不良等になった場合は、方向感覚を見失うリスクがあります。また、先にも述べましたが、標高2,000m級につき、寒気が入ってきますと、-15℃前後に下がることも珍しくない土地柄です。個人でお出かけになる際は、事前に気象情報をしっかり確認された上での入山の可否判断をされますよう、お願い致します。

ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。

特別講師:植松晃岳氏(野生生物資料室代表、日本野鳥の会会員、燕山荘主催 雷鳥観察会特別講師)
ガイド:河地、榊  写真と文:榊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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