山岳写真家 白簱史朗展
6月25日まで、山形県酒田市美術館で山岳写真家白簱史朗先生没後初の写真展―山岳写真家白簱史朗展―心に山ありて幸いなりーが開催されています。6月4日「北アルプスの魅力と白籏史朗先生について」のタイトルで講演をさせて頂きました。
(写真提供:酒田市美術館)
白籏史朗先生には1977年に初めてお会いして以来、何度も燕岳に撮影にお越し頂き大変お世話になりました。会場には代表作や未発表の作品約130点が展示されています。
私は、猛吹雪が10日も続いた未明の燕岳の頂上に通い詰めた先生の写真に対する情熱と熱意を、先生の強烈な個性と共に思い出します。「写真を見せろ」というので、恐る恐る私の写真をお見せすると「これは何を撮りたくて撮った写真か?山は大きいから大きく撮らないといけない。」と、構図の基本的なことをいろいろと教えていただきました。
今回の写真展にあわせて作成された図録は、展示作品のほかに白簱先生の代表作品、足跡が詳細に記録されている見ごたえのある一冊です。天候により見ることができませんでしたが、晴れていれば酒田市美術館は鳥海山を望むことが出来る場所にある素晴らしい美術館でした。
文:赤沼健至