１０月も間もなく終わりです。
今朝は冷え込みもそれほど厳しくなく、また風もあまり強くなかったので氷点下にはなりましたが、先日ほどの寒さは感じませんでした。やはり、風による影響は大きいものです。夜が明けていく頃、富士山もくっきりとわかるようになってきて、よく見るといつの間にかだいぶ白くなってきていることが分かりました。今朝はヘリポートで多くのお客様がご覧になられていました。
太陽が顔を出しても満月から１日過ぎた月はまだ水晶岳の少し上で白く輝いていました。ここで見る満月はあと１回となりました。
そして太陽の光が白い山々をオレンジ色に色に染めました。美しい朝焼けです。
一方、雪のない茶色の山肌もオレンジ色になり昼間とは違った美しさを見せてくれました。
日が昇る頃は、気流も動き出します。餓鬼岳へ続く稜線には美しい滝雲が見られました。
ここ最近では気温も高めで、穏やかな１日でした。こうして、ここから見ても合戦尾根上は日影部分に少し雪が残る程度で雪はほとんどありません。気が付けば太陽は西に大きく傾き、白くなった富士山を照らしていました。
なぜだか日が沈むころになるとガスが現れ、西から東へ流れるようになってきました。そのおかげでこんな素敵な日の入りを見ることが出来ました。このガスの濃さが絶妙で槍ヶ岳から裏銀座への稜線が薄っすらと見えていました。今日の日の入りは１６時５３分、双六岳の左側でした。
１８時過ぎ、長野市の奥、志賀高原辺りから少し楕円形の月が昇ってきました。今夜も月明かりの眩しい夜となりそうです。
そんな穏やかな１日でしたが、今日は水源地の閉め作業に行ってきました。今年の夏は雨が少なく、水不足で苦労された山小屋も多かったのですが、この水源地は枯れることなくこんこんと水を提供してくれました。最後に手を合わせ、感謝の気持ちを伝えてきました。これで小屋閉めまではタンクに貯えた水だけでやっていくことになります。限りある水となりますので節水にご協力をお願いいたします。今年はシーズン中、何らかの動物に水を送る黒パイプをかじられ、何ヶ所も穴が開き、何度も何度も直しに行きました。色々なことがありましたが、ひとシーズン水をポンプアップ出来て、今はほっとしています。
河地
