美術館のような
6月18日(火) 午後5時現在の気温:17℃ 天気:雨
くらやです。
昨晩から雨が降り続き、梅雨の始まりを感じさせるような一日でした。
本州は今週後半には梅雨入りが見込まれているようです。
降雨は植物がこれからの夏に向けての成長を大きく促す恵みです。
山小屋にとっても、これから多くのお客様をお迎えするために大切な”水”の確保に繋がります。
この時期山に登られる皆様にとっては大きな枷となるかもしれませんが、これも自然の恵み…ありがたいものです。
さてそんな梅雨を迎えようとしている有明荘。早くに到着されたお客様の中には散歩に出かけてらっしゃる方もいらっしゃいます。
しかし今日のような日は外に出るには少し躊躇いがあります。そんな時でもゆったり落ち着ける、休憩スペース。
「まつ」の間がございます。
日中では青々しい中房の景色を眺めることができます。窓を開ければ涼しい風が入り込み、気を緩めるといつの間にか寝てしまいそうな空間です。
そんな落ち着ける休憩スペース。私的に一番落ち着く時間は[消灯後]。
消灯後に利用することができるのは、ご宿泊された方のみとはなってしまいますが、柔らかい暖色の明かりに包まれ、日中の賑やかさが嘘のように静かなスペースに様変わりします。
(おそらく)有明山をメインに山々をデザインした壁画であったり、燕岳の油絵、木彫りのイワナがまるで美術館のように照らされていて、静けさにも視界的にも潤いを増しています。
消灯後にはインスタントではありますがサービス珈琲を置かせていただいております。
時折そのコーヒーを片手に、本棚にあります山の写真集を眺めていらっしゃるお客様も見受けられます。
その様子を見かけた時、私も密かに(わかります…)と心の中で声を掛けてしまいます。
翌日山登りをされるお客様が多い宿です。
山行の前日に、そんな心落ち着く静かな贅沢も、またいいものですね。
それでは皆様。おやすみなさい。
(藏屋)