ヘリコプターに、水源地に。
さかきです。
▲4:35頃
なかなか幻想的な日の出で、今日一日が始まりました。
▲5:40頃
薄明光線、いわゆる“天使のはしご”。雲海の上に煌めく光線の様、これまた幻想的です。
このように東側の空は、太陽光線に彩られる現象で色鮮やかな空でしたが、一方で槍穂の方角上空には・・・
不安定な気流によって形作られるレンズ状の雲が、不気味な雰囲気を醸し出します。
確かに午前中いっぱいは、大天井岳をはじめとした稜線上は、どこも強い風に見舞われました。
そんな中、一昨日行われたヘリコプターによる物資輸送の残り便が1便分あり、不安定な気流の中、果敢に荷下ろしをしてくれました。
ヘリコプター輸送がある日は、操縦士の為に吹き流しを必ず立てます。ジェット旅客機の計器飛行とは違い、有視界飛行であるヘリコプター操縦では、見えない風を視認化してくれるこの吹き流しの存在は、とても大切な物の一つです。
この吹き流し、真横より上向きになっている時は、概ね風速が10m/s以上あることを意味しています。こういう状況下でのフライトはなかなか難航するものですが、それでも今日無理を押して頂けたのは、気流の悪い山岳飛行に長けた操縦士でなければできないこと・・・日頃から東邦航空さんには感謝です。
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稜線上の山小屋で要の仕事の一つである、水源地からのポンプアップの段取りをつけに、今シーズンはじめて向かいました。
先日もお伝えしましたが、大天荘周辺の残雪量は、昨年比より若干多め。それを物語るように、水源地上部の沢筋には、ほんの少しではありますが、まだ雪渓が残っていました。おかげで昨年の同じ頃と比べると、水量も多めです。
時間の関係で全ての作業工程を終えることは叶いませんでしたが、一つ一つ丁寧に順序だてて段取りをつけていきます。
明日にはなんとか目途をつけ、一日も早く湧水の供給に切り替えたいところです。
昼時、お弁当を食べている際ふと空を見上げると、環水平アークが出現。
しかし、よく辺りを見渡せば、この水源地の標高下で、木々の緑は色濃く、なんとも盛夏がすぐそこまで迫っているかのうよう。気温も高めで暑かった・・・
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水源地からの戻りしな、槍ヶ岳上空に浮かぶ巻雲の美しかったこと。
▲コマクサ
▲イワベンケイ
足元の花々も、ここ最近の雨と今日の陽ざしで活き活きとした様子。
水源地近くのコマクサは、すでにいい感じの色合いでした。
さぁ、明日もお弁当持ってポンプアップの段取り、頑張ります!