水が揚がりました。
さかきです。
幻日を伴った今朝の日の出の様子。
大天荘の温度計で4℃台まで下がりましたが風はなく、北方面に見える北信五岳の山並みもたおやかで、じつに素敵な朝のひとときでした。
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さて昨日に引き続き、今日も水源地へ赴き、ポンプアップ(水揚げ)の段取りです。
わずか一日でだいぶ残雪も解けました。この時期の雪融けは早い。
昨日一通りパイプラインを敷設しましたが、今日はエンジンを稼働させ、実際通水させながらパイプの破損個所がないか確認です。
巻き取らずにそのまま越冬させるライン上では、やはり落石や雪の重みによる破損個所が数か所に及び、通水させては、水がはじけている箇所を見つけて、修復するの繰り返し。
ハイマツや草木の中を這わせている所が多く、一か所修復させるのに、思いのほか時間を要します。とはいえ、この地道な行程を経て、大天荘への湧水は供給されるわけで・・・
そしてようやく昼前に、大天荘まで無事に水が揚がったことが確認できました。
今シーズンも貴重な恵みの水、滞りなく供給できますよう・・・
ある意味、信濃川の源流の一つ。
シーズン通してこれだけの水量があればいいのですが、例年夏場には細くなってしまいます。今年はどうなりますか・・・
大天荘の小屋裏手にある貯水タンクへ注ぎ込むパイプからは、天然水がこんこんと汲み上げられてきました。
明日以降、お客様に供給させて頂く水は、湧水に切り替えられます。
ただ、大天荘の水事情は、先も申し上げました、夏場は水源地の水量は細くなり、決して豊富な貯水量を安定的に確保できるわけではありませんので、節水だけはご協力をお願い致します。
作業の途中、ふと辺りを見渡すと・・・
大天荘の近くでは咲いていないクロユリ、水源地近くには数株あり、これを見ると個人的には、まもなく夏山本番が間近、と同時に「もう一年が経ったのか・・・」と、月日の流れの早さを感じさせる花です。
一方上空には、
きれいな日暈が。
上空の大気が湿り気を帯びている証拠。どうやら明日は予報通り雨になりそうです。
水源地からの帰り道、足元に・・・
マイヅルソウの蕾。
夏山本番間近と言いつつも、実際のところ大天井岳界隈は、ようやく“春”の到来となりました。