また次があるさ。
昨夜は消灯後、窓の外を見ると真っ赤な月が昇ってくる所でした。満月の頃と言うのは月が色々と楽しませてくれます。街の灯りも美しく、きれいな夜となりました。
今朝は雷で始まりました。まだ暗い中、燕岳の北の方の空では稲光が見られました。そして、朝食が始まる頃、激しい雷雨となりました。この雷雨はしばらく続き、予定を急遽変更された方も多くいらっしゃいました。昨日からお泊りの成城学園の皆さんも安全のため槍ヶ岳の縦走をやめて、ここで停滞することとなりました。また、大天荘から槍ヶ岳を目指していた大町岳陽高校の皆さんも予定を変更して下山されて行きました。天気ばかりは仕方ありませんね。無理をしないことが大切です。特に今日のような雷の日は。また次があるさ。天気のいい時に登山を楽しみましょう。
8時頃までには雷は収まりましたが、その後は稜線上は非常に強い風が吹き、稜線を歩くのはとても困難で、大天井岳まで行く予定の方がここに泊まられるなどして、小屋は大混雑となりました。下から登ってきてここに泊まりたいという新たなご予約は、小屋にお客様が入りきらないことが予測されたため、お断りさせて頂きました。今日のような天気の日はご理解の程よろしくお願いします。そんな荒れた天気の1日でしたが夕方になって、燕岳と槍ヶ岳が姿を見せてくれました。
日の入りこそ見られませんでしたが、美しい夕焼は見ることが出来ました。今日は雷と強風により予定を変更される方でバタバタの1日となりましたが、この美しい光景で何だか救われたような気分になりました。今の時期は縦走される方が多く、予定が決まってしまっている方が多いのですが、今日のような天気の日は無理をしないことや諦めることが大切となります。ある人が言っていましたが人の都合に合わせて山に登るのではなく、自然の都合に合わせて山登りをするのが大切だと改めて思いました。今日は天気は悪かったのですが、また天気のいい時に。
河地