渓谷の不協和音
8月20日(火) 午後3時現在の気温:23.5℃ 天気:曇り
8月に入ってもしばらく聞こえていたエゾハルゼミの鳴き声は、いつの間にかミンミンゼミの声に変わり、夏らしさを引き立てるかのように鳴く声が聞こえてきます。
有明荘の直ぐ前を流れる中房川の砂防堰堤から落ちる水が、滝の傍にいるような大きな音をたてて流れ下って行きます。
フロントに立っていると、そんな音を耳にしながら季節や天候の変化などを感じることができるので、聞こえてくる音も楽しみの1つとなっています。
しかし、この3日間、そんな自然が発する音を掻き消す異音が中房の渓谷に響きわたったことがありました。
街中にいるとよく耳にするけたたましい音、救急車のサイレンです。
こんな山奥でこれほど頻繁に救急車のサイレンを聞くことがあるとは思ってもいませんでした。
今シーズンは怪我をされる登山者が多いように感じたため、これまでに怪我をされた何人かの方にどのような場所、状況で事故に遭われたのかお尋ねしてみたところ、第一ベンチから登山口までの残りあとわずかのところを下山中に転倒して負傷されているケースも多いようです。
ゴールが見えてきても、最後まで注意力を切らさずに一歩一歩確実に下りてきていただけたらと思います。
有明荘から第一ベンチ方面を望む
まだまだ登山シーズンは続きますが、この先、中房渓谷に不協和音が鳴り響くことがないよう願うばかりです。
気をつけて行ってらっしゃい!
ご無事のお帰りをお待ちしております!
(山田)