イワヒバリと雷鳥。
さかきです。
台風10号、わずか一日で急速な発達をみせています。広範囲に影響を及ぼしかねない勢力、山小屋においても事前の対策でそれを最小限に抑えたいところです。今後の動きに注視です。
今日の大天井岳界隈は、朝から高曇りの空模様、雨は降りませんでした。
日の出そのものは拝めませんでしたが、四阿山の前面にそびえる積雲越しに、その雰囲気は十分に感じ取れました。
それから日中にかけては、様々な雲が出現。雲好きの私にとっては忙しない一日となったわけで。
日の出前、槍穂の山肌に沿って流れる滝雲。
午後、槍ヶ岳に纏う積雲の塊。
その上空には、気流の変化に伴う高層雲。
そして東の空には、高層雲からの変種、乳房雲(ちぶさぐも)。雲の内部でおきる対流などに起因したものですが、これは間近で見るとなかなか面白い雲です。
高瀬の谷間や裏銀座主稜線にかかる無数の積雲群。雲海はともかく、意外にもこういう雲の湧き方は珍しいと思います。
大天井岳越しに漂う滝雲とうすらぼんやりの西陽。
東天井岳や横通岳を流れる滝雲越しに遠望富士山。
雲というのは、本当に神秘的だと思います。
台風が通過する前後は雲の変化が富やすく、この様子をつぶさに見ることができるのは、ある意味小屋番の特権と言えましょう。
明日はどんな空模様になるでしょうか・・・
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「今日はオイラ達が主役だぜ!」
「あらそれは違うわねぇ。私達雷鳥家族よ!」
今日は今までになく、雷鳥とイワヒバリ同時にカメラに収める機会を頂きまして、それ故に双方がたわいもない主役争いをしております・・・
「どうだ!雷鳥達は生きた虫なんか捕まえられないだろう?こんな風に上手に捕らえることができるオレ達って凄いと思わないか!今日の主役はオレ達イワヒバリで決まりだ!」
「あらあら、そんなことで威張ってらっしゃるの?私たち家族は、国の特別天然記念物に指定された、高貴な鳥よ。それだけでも凄いことだわ。虫の一匹二匹捕まえたぐらい、なんともないですよ。私たちがブログに出た時点で、私達雷鳥家族が主役ですわ!」
「さすが、お母さん!イワヒバリ達なんかには負けないね!」
「しかしさ、主役だなんだって僕達は関係ないもんな。興味ないし。」
「そうだよ、お母さん見栄っ張りだからさ!」
「しっ!お母さんに聞こえるぞ!」
「ちょっと、あんた達!お母さんのお話まだ終わってないわよ!」
「待ちなさい!・・・もう、しょうがないんだから!」
こんな会話が繰り広げられている・・・わけがないですね。