ヘリの荷上げ。
ヘリコプターによる物資輸送は天候により大きく左右されます。今回は台風10号の影響もあり、3日ほど荷揚げが伸びていましたが、朝起きて見るとこの天気。思わずよっしゃーと声が出てしまいました。気温も低めでこれならガスの湧き上がりも夏よりは遅くなるのではと期待が高まりました。夏だと8時頃になると安曇野側にはたいていガスが湧き上がり、荷上げが出来なくなってしまうことが多いものです。
雲が少し多く、日が昇る時刻は少し遅くなりましたが、日が昇る直前、その雲が何とも言えない美しい色に染まりました。そして、その後は美しい御来光、皆さんとても喜んでいらっしゃいました。
朝のひんやりとして心地よい空気の中、小屋周りを歩いていると槍ヶ岳から南岳にかけては面白い雲が現われていました。ここ最近は面白い形の雲を見ることが出来ています。ただ、それはほんの短い時間のことでもしかしたら見逃してしまったかもしれません。
8時半頃より、待ちに待った物資輸送が始まりました。このヘリコプターの荷上げに備え、いつもより早く部屋掃除を始めて、荷上げが始まる頃には、それを終えて荷物運びに集中できました。ただ、やはりまだまだ街は暑いようで後半はガスが湧き上がり、荷上げ拠点の合戦小屋方面は何も見えなくなってしまいました。それでもガスの切れ間を縫って、真っ白なガスの中から突然荷物を吊り下げたヘリコプターが現われる姿には感動しました。おかげさまで全ての荷物が届き、明日から安心して営業を続けていくことが出来ます。
そして、荷物の片付けを終え、玄関前へ戻るとそこにはすでにたくさんのお客様が登ってきていらっしゃいました。今日は土曜日だったんですね、日帰りの方を中心に多くの方々で賑わっていました。
山肌の色は着実に秋の色へと変わってきています。これからはこの色の変化を見るのが楽しみになって来そうです。
ヘリコプターの荷上げ日は通常の営業をしている中に突然大きな仕事が舞い込んでくるので、いつもてんてこ舞いとなります。今朝の場合は普段であればお部屋掃除をしている時間帯と重なったので、部屋掃除を早く進めることによって乗り越えることが出来ましたが、ヘリコプターの荷上げ日というのはスタッフの総力戦となり、スタッフ間の絆がまた深まっていくときでもあります。
河地
