鳥たちが集まるナナカマドの木。
今朝も氷点下にはならなく、朝起きた時、今日はストーブを点けるかどうか迷うような気温でした。下から登って来られたお客様は恐らく寒いだろうと結局ストーブを点けましたが、寒さになれている僕たちにはなくてもいいような気温でした。上空の風が強かったのかレンズ状の雲も現れていました。日が昇る頃になると灰色の雲がピンク色に染まり、灰色の雲をピンクに染めてしまう太陽の力ってすごいなと思いました。
今日の日中はこの時期としては暖かな1日となりました。日々落葉が進んでいき、山肌の色はどんどんと変わっていっていきます。
連日、登場するヘリポート下の大きなナナカマドの実。僕らを楽しませてくれるだけではありません。
今日もライチョウが上手にバランスを取りながら、揺れる細い枝をつかんでナナカマドの実を食べていました。ただ、時折おっこちそうになり、羽根をばたつかせていました。この光景はいつ見ても面白いものです。
この木にやってきたのはライチョウだけではありませんでした。毎年、紅葉が終わった頃になると渡り鳥のアトリがこの周辺にやってくるのですが、今日はこのナナカマドに集まってきて、ナナカマドの実を食べていました。一時、ライチョウとアトリが一緒にいる時間帯がありましたが、ライチョウが木から落ちて羽をばたつかせたのにびっくりして、アトリたちは一斉に飛び立っていってしまいました。なんとも面白い光景でした。写真には収めることができませんでしたが、今日はウソもこの木にやってきていました。えさが少なくなる季節、この木の赤い実は貴重なえさとなっているようです。
テント場のトイレの最期の閉め作業を行いました。こうして、これからは連日のように冬支度を少しづつ進めていきます。雪が一気に降って、手遅れにならないようにと。ただ、これだけ気温が高い日が続いていると油断してしまいそうですが、セオリー通りに冬支度は進めていきたいと思います。
10月の連休も終わり、中短期のスタッフは下山して行きました。きっと一生忘れないような充実した時を過ごせたことでしょう.
寂しくはなりますが、またいつかどこかで会えることでしょう、またその日まで。一方、残ったスタッフは小屋締めまでのあとひと月半あまり頑張ります。
河地