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大天荘

2024年、現地からの最終報。


さかきです。

 

2024年度、現地からの更新は、本日で最後となります。

今シーズンも大天荘ブログをご覧頂きまして、ありがとうございました。

 

   ▲日の出前 5:50頃

   ▲夜明けの槍・穂高連峰

スタッフは全員早々に起床し、明日の下山に向けて、越冬に備える小屋閉め作業に勤しんでいましたが、やはりここはシーズン最後。作業の手を休めて、各々日の出を鑑賞です。

   ▲日の出6:10頃

両神山から上がりました。

毎年の事とはいえ、思い起こせば、営業開始まもなくは、四阿山よりもっと北寄りから、時間にして4:20台の日の出です。

自然相手、殊、3,000m級の稜線上で生活していますと、日の出日の入一つとっても、それだけで季節の移ろいを肌身で感じとることができる、なんとも贅沢な仕事であり住環境だと思います。

   ▲テント場脇から槍・穂高連峰のモルゲンロート

   ▲槍ヶ岳

   ▲穂高連峰

うっすら雪が乗るだけで、夏のイメージとは全く別表情になるものです。

   ▲劒・立山連峰

   ▲鹿島槍ヶ岳・白馬岳方面

先日まで「無い無い」と嘆いていたこちら方面も、すっかり雪化粧。

やはり、北アルプス北部に位置するだけあって、槍穂界隈よりも積雪が多いような気がします。

 

北海道を除き、全国的な山は初雪や初冠雪が大幅に遅れましたが、一昨日でようやく季節の歩みが早送りできた感があります。

もちろん“量的”にはまだまだですが、晩秋から初冬への移ろい、寒い時期は、やはり寒くてはいけないと思う・・・ここ数日感じたことです。

地球温暖化が囁かれている昨今、これらの事象がそれに起因するのか、私にはわかりかねますが、こんなことをこれから先も備にお伝えすることは、大切な事かと思いますし、山に関わりのないヒト達にも目にふれてもらえる機会があり、そこで何らかの思いが伝わり、何か気づいてくれるだけでも意義あるのかな・・・下山を前に改めてそんなことを思ったりしました。

 

 

日中は、小屋閉め作業の合間に、今シーズン最後の、ヘリコプターによる物資輸送。

普段は、有明荘裏手にあるヘリポートをベースに燕山荘グループの輸送は行われますが、今日はフライト開始時点で雲海が立ち込めていた関係で、例外で大天荘のヘリポート(テント場)を基点に空輸が行われた次第。ここにヘリコプターが着陸するのは稀なことです。

有視界飛行が原則なヘリコプター、今年も様々な気象条件の下、時には強風や視界不良等で、都市部上空ではありえないフライト条件でも、巧み且つ果敢な操縦で、幾度となく山小屋の物資不足を防いでくれた東邦航空のクルーの皆さん。

来年も安全運航の一助になるべく、物資輸送が円滑に進められるよう・・・今シーズンも大変お世話になりました。

 

 

日の出は元より、それこそ大天荘周辺からの日の入が見られるのは今夕が最後。日の出同様、小屋閉め作業の合間、時間を割いて、思い思いの場所から日の入を楽しませもらいました。

 

   ▲中天井岳より槍ヶ岳

私的には、最後は中天井岳からと、なんとなく決めていました。

長年この地にいながら、槍ヶ岳の頂のすぐ脇に沈む日の入を見るのは、今日が初めてかもしれません。

時間にして16:34頃。

数人のスタッフもここ中天井岳から、この光景を目の当たりにできました。

しかしながら、北の方角に目をやれば、燕岳越しに遠望鹿島槍ヶ岳と白馬岳の夕景、これも一興です。

 

これでそろそろ小屋に戻ろうかと思った矢先、今一度槍ヶ岳に目を向けると、

 

さきほど槍の穂先脇に沈んだと思っていた太陽が、“小槍”の脇から再び登場。

16:37、中天井岳から見る日の入は、これが正真正銘最後となりました・・・

 

 

明朝も早めの起床で、越冬準備最後の小屋閉め確認をし、下山の途に就きます。

長いようであっという間だった155日間。

色々な出来事が走馬灯のように思い起こされます。

 

改めまして、2024年度の大天荘のご利用、並びにブログのご愛読、ありがとうございました。

来年もこの大天井岳の地にて、登山愉しまれる方々のよき思い出作りのお手伝いになれるよう、お待ち申し上げております。

可能であれば下山報告、後日改めてお伝えさせて頂きたいと思います。

 

 

先ずは現地大天井岳より・・・大天荘に携わって頂いたすべての皆様、ありがとうございました。

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