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燕山荘

早速、営業準備開始


昨日は冬至。昼間の時間はこれから少しづつ長くなっていくと思うとちょっぴり明るい気分になってきます。ただ、冬はこれからが本番。今日は終日、風雪の厳しい天候の一日となりました。一時少しだけ視界が開け、ヘリポートより本館の全景が見えましたが、雪はすごく多いというわけではなく、本館の屋根もまだ見えていました。冬期営業が終わる頃にはこの屋根も雪で埋まっていることでしょうか。

24日からの営業開始に向け、早速営業準備の開始です。一番大切なのはやはりこの水作りです。小屋の脇の雪をビニール袋に入れ、それを厨房まで運び、大きな釜で水を作っていきます。ポンプアップの出来る夏とは違い今の時期はこうしてできる水しかありません。

営業初日はクリスマスイブ。山の上でのホワイトクリスマスを楽しんで頂こうと飾りつけを進めました。冬の燕岳に登ってくるのは中々大変なことかもしれませんが、登って来られたお客様には楽しんで頂こうと準備を進めました。

 

上山の様子と登山道の様子

有明荘付近

冬の訪れは遅かったのですが、今年はしっかりとした冬になりそうな予感。中房線も結構下の方(最初の発電所あたり)より積雪があるので、13キロの林道歩きも意外と時間がかかるものと思われます。中房温泉さんに宿泊しないで宮城ゲートから一気に来られる方はそれも考慮されるといいかと思います。いつものことですが、宮城ゲートから一気に来られる方はかなり疲労困憊でのご到着の方が多いです。悪天時にはかなり危険となりますので、可能な限り中房温泉さんで1泊されることをお勧めします。

 

登山道の様子

12月20日、入山日の前日に6名のスタッフで合戦小屋までトレースを付けに行きました。これをしないと1日で燕山荘へとたどり着くことが困難になります。過去にはこれをしていても1日では燕山荘にたどり着けなかったこともありました。登りだしてすぐ雪の上を歩くことになります。

思ったより雪は多く、第1ベンチまでの中間あたりで早くもワカンを着けました。トレースのない雪山を登るのにワカンは欠かせません。また、トレースがあっても一旦吹雪けばそのトレースは消えてしまうので、冬の燕岳へお越しの方はワカンはお持ちになられたほうがいいかと思います。ちなみスノーシューだと急な合戦尾根では不向きと思われます。

第一ベンチ 積雪30センチ

第二ベンチ手前

第三ベンチ積雪 70センチ

標高2000mの第三ベンチを過ぎると積雪量は急に増えてきます。雪が深くなってくると先頭は大変なので交代しながら進んでいきます。

富士見ベンチ 積雪80センチ

上山日の21日はだんだんと天気が悪くなってきて、富士見ベンチ辺りまで来るとかなり強い風が吹き出してきました。そして、この辺りからはルートが所々冬ルートへと変わっていきます。

合戦小屋 積雪1.5メートル

そして、合戦小屋まで来ると風雪はさらに厳しくなってきました。ここでさらに服を着こみ、手短に食べ物や暖かい飲み物を摂り、この先の風雪の厳しいところへと突入していきます。悪天時、先へ進むかどうかのひとつの判断する重要な場所となります。悪天時や体力に自信がない場合は燕山荘へ向かうより、下山された場合の方が安全な場合もあります。合戦小屋は営業しておりませんが、男女共用でトイレはご利用になれます。簡単な着替えならこの中で出来ることでしょう。ただ、入り口が雪でふさがっている場合がありますので、その際は備え付けのスコップで掘り出してご利用ください。

合戦沢の頭

合戦沢の頭を過ぎれば、背の高い木々が少なくなり、悪天時には風が非常に強くなり、別世界になります。冬山においては森林限界の上と下では厳しさが全く異なります。上山日当日も風が非常に強く、時々ピッケルを突き刺し、台風姿勢をとるような場面もありました。テント泊でお越しの方は燕山荘の前にテント場はあるのですが、冬の季節風がまともにあたり、非常に気象条件の厳しい場所なので樹林帯の中の合戦小屋辺りにテントを張って、そこから往復された方がいいかもしれません。ちなみ燕山荘の冬期営業中は冬期小屋のご利用は出来ませんのでご注意ください。

風雪の厳しい一日でしたが一時だけ燕岳が姿を見せてくれました。この先の天気予報を見ていても今年は冬らしい冬になりそうです。20時現在玄関先の温度計は-17℃台まで下がってきて、強風で窓がガタガタと大きな音を立てています。明日は天候にもよりますが、第三ベンチ辺りまで赤旗を立てに行ってきたいと思います。

河地

株式会社燕山荘 松本事務所

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