上山して一週間経ちましたが。
早いもので4月14日に上山して、一週間が経ちました。その頃は冬の色が濃かったのですが、この一週間でずいぶんと季節が進んだように感じます。今日はどんよりとした空が広がっていましたが、気温は高めで除雪作業もずいぶんとはかどりました。雪の中に埋もれていた屋根も見え出してきて、小屋の中の動かなくなっていた扉も雪の重みが少し減ったせいか、動くようになりました。
麓の安曇野の水田では田植えが始まり出したようです。所々キラキラと光るようになってきました。もう少しするとそのキラキラももっと増えてきます。この時期ならではの光景で、僕はこの景色をとても楽しみにしています。さらに目を凝らせば光城山にある桜の木々が創り出す一筋の線を見ることが出来ました。
今日の夕方から雪ではなく、雨が降り出してきました。上山したすぐは-10℃の真冬のような気温でしたが、その後は麓の街でも25℃以上の気温となる暖かさで雪解けはかなり進んで、場所によっては1m以上は雪面が下がりました。
4月14日 上山時の登山道の様子
第一ベンチ
翌日の本体入山に先行して、6名のスタッフが入山しました。ここ最近では雪の多かった長野県、ここ燕岳周辺も雪の量は多くなっていました。登山口から歩きだして5分ほどで早くも雪が出てきました。ただ、当日は気温が低くなかったのでアイゼンなしのツボ足で十分でした。
下部でも雪が多いため、普段であればなんともないところが道が分かりづらくなっていました。(先日上山したスタッフが目印のピンクテープをつけておきました。)
第3ベンチ
この辺りで積雪は1mを越えてきます。
富士見ベンチ
道標は雪の中に埋まっています。
富士見ベンチ-合戦小屋の中間にある遭対協の看板まで50cmくらいの積雪量でした。この看板はよほどのことがないと埋まることはありませんが、このことから今年の雪の多さが分かるかと思います。
合戦小屋も半分ほど埋もれていました。今は連日燕山荘からスタッフが通い、雪を掘り起こし、営業の準備を進めています。
合戦小屋を過ぎ、急斜面を登っていくと木々にはびっしりと雨氷が付いていました。先日の夜、麓では結構強い雨が降ったのですが、山の上ではこんな現象が起きていたのですね。霧氷に比べ、雨氷は見る機会が少ないので嬉しくなりました。
寒くもなく暑くもなく、登山には快適な気温で順調に歩みを進めました。合戦小屋より上は足跡は全くなく、そこに足跡を付けて行くのはとても気分のいいものでした。
標高を上げるにつれ槍ヶ岳の姿も見られるようになってきました。雨氷と槍ヶ岳、いい組み合わせです。
ヘリポートより見る燕岳と燕山荘
約5時間かけて、3ケ月ぶりの燕山荘に到着しました。早速、発電機を回し、雨戸を外し、小屋の中へと入りました。その後は3日間天気の悪い日が続き、本隊が上がってきたのは4月18日となりました。
下の方は雪が多いのに比べ、稜線付近はびっくりするほどの多さではありませんでした。
今後の中房線の状況につきましては、今週半ば頃に安曇野建設事務所から方向性が示される予定です。最新の情報が分かり次第、燕山荘のホームページでもお知らせいたします。
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河地
