あと3日
ヒュッテ大槍の営業も、いよいよ、残すところ、あと3日(営業最終日は10月12日のお泊まりまで)となりました。今シーズンも、大勢の皆さまに支えられ、何とかここまでやってまいりました。あらためて、皆さまには、深く感謝いたします。「ありがとうございました。」
思えば、入山した6月下旬からは、異常とも言える雪の多さで、小屋周りから、登山道、水場の水源地まであらゆる所で除雪作業に追われ、一転、梅雨明けして「夏!」かと思えば雨、雨、雨・・・。2シーズン続けて(昨シーズンも天候不順でした。)天気に恵まれない夏も珍しい・・・なんて、感心したり・・・。
それでも、9月に入っての晴天続きで、山にもひと月遅れの活気が訪れましたし、ここ数年で一番の紅葉も、それは、それは見事でした。
「人間(じんかん)万事塞翁が馬」とは言いますが、天候も全く予断を許さないものと、あらためて実感させられた今シーズンとなりました。
昨日と今日とで、大槍の「水場」を(越冬仕様に)閉鎖しました。これから営業終了までの3日間と、終了後、4~5日間の小屋仕舞い(建物の越冬準備)作業で使う分の水は、今、タンクにあるものでまかないます。「大槍のおいしい水」とも来シーズンの水揚げ成功まで、しばらく、お別れとなります。大いなる自然の恵みに、最大級の「ありがとうございました」を。
先日、初冠雪を記録した槍ヶ岳周辺ですが、今、現在、登山道上には、ほとんど雪はありません。もちろん、寒気が入れば、屹とした冬の表情となるのに驚く時期ではありませんから、必要にして十分な装備と心構えでお出かけ下さい。
「雪が降った」というと、お問い合わせの電話で、「じゃあ、アイゼンを持っていけばいいですかね?」と仰る方がいらっしゃいますが、それよりも、汗をかいた後、氷点下に近い風に当たっても、体温の奪われるのを最小限に食い止めるインナーのチョイスに腐心する方が、より必要とされると思います。
あと3日、大きな(小さいのも、ですが)事故なく、小屋閉めが迎えられますように!