雷。
連休が終わり、普段通りの日々が戻ってきました。
男性スタッフは除雪作業、女性スタッフは最盛期へ向けての小屋内の準備とこの時期らしい作業の日々が始まりました。
昨日までの賑わいはどこへやら、登って来られる方も少なくなりました。のんびりとしたムードが漂っています。
午前中はきれいな青空が広がっていましたが、雲がだんだんと増えて来て、気温も低めでした。スタッフもいつもより服を一枚多く着ていました。
今シーズンから燕山荘で働いている新人スタッフの雪上訓練を行いました。雪山においては、転ばないことが最も大切なことになります。雪面で転んでしまいスピードが出てしまえば、いくら滑落停止姿勢がうまい人でも止めることは大変困難になります。
また、ストックでは止めることは出来ません。この時期、燕山荘にお越しの方は必ずピッケルをお持ちください。
この雪上訓練をしている最中、だんだんと黒い雲が近づいてきて突然雷鳴が響きました。慌てて訓練を中止して小屋へと戻りました。山で長く働いていると雷の怖い思いすることが何度かありました。小屋の外にいるお客様には、小屋の中へ入るよう声をお掛けしました。
その後、気温は急激に下がり、あられが降り出しました。おそらく寒気が入ってきたことによる雷だったのでしょう。雷が遠ざかるまで小屋内にいましたが、その後、天気が回復したので外へ出てみるとだいぶ汚れてきた雪面に先程のあられが積もり、汚れた部分ときれいな部分の差がまだら模様になっていました。
前回も書きましたが、5月は山では意外と雷が多いものです。
天気予報で「大気の状態が不安定、寒気、寒冷前線」という言葉が聞かれる時は、雷に対する注意が必要となります。
河地