いろいろと。
さかきです。
あぁ、いい夕陽だった・・・
▲槍・穂高連峰
今日は久しぶりに通称“トカゲ岩”と呼ばれる場所で。
日中は、霧に覆われたり、日差しが出たり、小雨が降ったりと、ただ風は無風だったので、特別めまぐるしい天気変化というわけではなく、真夏の太陽一休み、時の流れはゆったりでした。
そんな中で迎えた夕陽の感じは、まさにその時の流れの緩やかさを象徴するかのようなシーン。
常念岳方面には、かなとこ雲と月。そこには真夏旺盛とは違う、落ち着いた夕方を感じました。
そして迎えるはサンセットタイム・・・
▲槍ヶ岳から裏銀座方面
▲大天井岳シルエット
▲鷲羽岳と日没
これらを堪能した瞬間、ポツッと出た言葉がまさに「あぁ、いい夕陽だった」。
その時、不謹慎とは思いつつもふとこんなことが頭をよぎりました、このご時世、インターネットやデジカメで周りは溢れかえっていますが、いっその事ぜーんぶ無くなってしまったらいいのに、と。無ければ無いで、恐らく今日みたいな夕陽は、どっぷり岩の上に腰を下ろしてじっくり堪能したであろうし、デジカメやネットがあるが故、せせこましくああ撮らなきゃとかで、目に脳裏にしっかり焼き付けられなくなる・・・とも。それだけ今日は個人的にはとても満足した夕陽だったのでした。
それでも、こうやって一人でも多くの方にこの感動をお伝えしたいなという気持ちも一方では多分にあり、その意味では結構熱心にアングルいろいろ変えて撮り、「お、いいんじゃない」などと自己満足してみたりと。
まぁ、そのあたりの気持ちがいつも交錯しながら、今日みたいな夕陽は眺めています。
そう、そして今日はもう一つ、いい光景だなぁと思うことが。
大天荘の玄関前に置いてあるベンチ。普段私は受付に座るとちょうどこのベンチが目の前に入ってくるのですが、このベンチに座る様々な人々の模様を眺めるのが、実は何気にお気に入りなんです。
今日はお互いここで初めて出会った見ず知らずの人同士が、たわいもない(かどうかは推測)話で、午後のひと時をのんびり過ごしているシーンを垣間見させていただきましたが、こがまたじつにいい。
やっとこさっとこ登って来て一息つき、ふとしたきっかけでいろんな人と交わえることこそ、山の良さのひとつだと思うし、なによりここ大天荘はそんな人間模様が繰り広げられる小屋としてこれからもあり続けられたらとせつに願うのです。
何か今日は、賑やかな夏山シーズンの合間にふと肩の力が和らぎ、心休む一日となりました。
明日から週末、今日感じえたゆっくりとした時の流れや出来事など、そんなこともあったっけかなと思うような賑わいが戻ってくることでしょう。
それらぜーんぶひっくるめてが、我々スタッフにとっての夏山シーズンに感じえる雑感であり、いいところなのだと思うのです。
いろいろ書きましたが、さぁ、明日からもいろんな話題やシーンを追い求め、このブログは続きます。