実りの秋
暑さのピークは過ぎて、燕山荘では台風に備えて窓や雨戸などの補強をし始めました。
今朝は近くの山肌を見る事ができました。しかし日中は昨日に引き続き、霧や雨が目立つ一日となりました。
5:20頃、雲の隙間にうっすらと、空の色が見えました。燕山荘前のお客さまは、その神秘的な景色にうっとりとされているようでした。気持ちの良い目覚めになったことでしょう。色んな形の雲も見ることができました。
その中のひとつ、滝雲です。山で発生した雲が稜線を越えて風下側に流れ、山肌に沿って消えながら落下し、滝のように見えることからそう呼ばれます。
しかしこの後すぐに、燕山荘周辺がガスに覆われてしまいました。本日は、遠くの岩の上に雷鳥の影を見ることができました。燕岳山頂に行かれたお客様からも雷鳥を見たとの声で盛り上がっていました。
夏がひと段落し、秋になると道直しにでかけることも増えてきます。山小屋の印象深いお仕事のひとつではないでしょうか。私達も見事にやりがいを感じることができます。道中お会いするお客様のお声が、そのやりがいの大部分を占めるかもしれません。
燕山荘から合戦小屋に向かう途中、色んな実が生っていました。夏はお花を見て楽しむ一方、秋は実を見ての山行も楽しいですね。
クロウスゴの果実
クロマメノキと似ていますが、クロウスゴは果実の先端が凹んでいます。猿や熊が好んで食べる果実です。
シラタマノキの果実
別名をシロモノともいうそうです。茎、葉、実はサルチル酸メチルのにおいがします。湿布みたいなにおいです。
どろどろになって、気持ち良く道直しを終えることができました。帰る頃には気温も低くなり、18:00頃の燕山荘前の気温計は6度程度でした。これからますます寒くなっていきます。紅葉が楽しみですね。
気になる明日の天気ですが、台風18号が昼頃に東海地方に上陸する予報です。そのため、非常に強い風雨が予想されています。山行予定の方は最新の情報を確認の上、潔い判断が必要かもしれませんね。
徳丸諒也