雪のない11月。
先日までの雨でこの周辺の雪はすっかりなくなってしまいました。初冬というより晩秋のような光景になっています。日の出が遅く、日の入りが早くなってくることだけが正しい季節を教えてくれているかのようです。今年の冬はエルニーニョ現象などの影響があるのでしょうか。
木の枝に着いた昨日の雨か霧が今朝は凍って木が白くなっていました。その樹林帯の中を歩いていて朝日が当たり出した頃、パラパラと氷の雨が降ってきました。木に着いていた氷が太陽の熱で解けだしたのでしょう。この合戦尾根をこれまで何度も歩いてきましたが、今日のような氷の雨は初めてでした。歩き慣れた道でもこうした新たな発見があるんですね。
この時期は合戦小屋は土日だけの営業となります。ただ、雨風をよけて休憩出来る土間は解放していますので、どうぞ御利用下さい。
三角点より燕山荘と燕岳を望む
今日は風も弱く陽射しもあって登山日和となりました。現在この合戦尾根の登山道に雪はありません。ただ、天気次第で様子はがらっと変わりますので最新の情報を得てお越し下さい。また、気温は低いので汗をかいて登るとその後体が冷えてしまいます。休憩時間も短めにして、汗をかかないゆっくりとしたペースがいいですよ。
この周辺は雪はないのですが、3000m峰の富士山、槍、穂高はさすがに白いですね。
このところ雷鳥が小屋の近くによくやってきます。今日も3羽がナナカマドの木の下で餌をついばんでいました。雪がなくなった地面に白くなった雷鳥はとても目立ち、見つけやすくなっています。そんな中、カラスが近くにやってくると雷鳥たちは餌を食べるのを止めて、木の下へと隠れていきました。のんびり餌を食べているようですが、いつ天敵に襲われるか分からない自然の中で生きて行く事はとてもたいへんな事だと感じました。
今日の日の入りは16時43分、樅沢岳の左肩でした。ちょうど飛行機雲も夕陽に照らされ、雲がなく、アクセントのない夕焼けに彩りを添えていました。日中は陽射しの下で暖かくても日が沈むと急激に寒くなってきます。
河地