冴えた感。
さかきです。
昨日の夕方、風の冷たさ云々と申し上げましたが、その後今朝にかけて、この時期としては気温が下がりました。大天荘に備え付けの寒暖計では、外気温8℃前後。
今日は日中にかけ、雲や霧に覆われやすく、吹く風も昨日に引き続き冷たかった。
恐らく、台風が日本の東海上に抜け、大陸から小さい高気圧が張り出し、言ってみれば西高東低のような気圧配置により、大陸の冷たい空気がいたずらをした結果なのでしょうか。
夕方になると、霧は一段と濃さを増しました。真っ白けだったにもかかわらず、うーん、なんとなくこれは、霧の合間から槍穂が出てくるかもしれないな・・・久しぶりに“感”というものが働き、いざ山頂へ。
ちなみにこれから先の画像は、ものの十数分間の出来事。
小屋から歩いて2、3分程で大天井岳山頂に着いたわけですが、霧の威力は急激に弱まり、あれよあれよという間に視界は開け、あっという間にぼんやり月が登場。
その後はというと・・・
月齢6.3のお月様が槍ヶ岳の上空に浮かぶ、素敵な図へと辿りついたのでした。
自分が山頂でシャッターを切っていたら、後から女性お二人が山頂に到着。
「小屋周り真っ白で、何も見えない状況下でカメラ片手に山頂へ歩いて行かれたので、もしかしたら何か見えてくるのかな、と思ってついてきました」とのこと。
続けて、
「こんな風に槍穂が見えてくること知っていたんですか?」
私:「何となく長年ここにいて培った感が冴えたんですね。見えてくるなと思いました」
最も的外れのことのほうが多い中で、今日は久しぶりに感が冴えました。
ちなみに今は満天の星空で頭上は輝いています。