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燕山荘

嵐が過ぎて。





今回の台風により風はここ最近では最も強いものとなり、昨夜は小屋がガタガタと揺れ、ずっと地震の中にいるようでした。いつ小屋が壊れてしまうのかと不安な夜となりました。しかし、朝になってみれば風は幾分弱まり、東の空にはきれいな朝焼けと富士山を見ることができました。そして5時40分頃、まさに希望の光にふさわしい日の出を見ることが出来、なんとかこの台風も過ぎ去ったことを実感しました。





登山道上から見る燕岳
幸い小屋には被害はありませんでしたが、外に置いておいたものが何個か風に吹き飛ばされていました。そしてわずかに残っていた木々の葉っぱもすっかりなくなていました。茶色い山肌とダケカンバの白い木の幹だけの晩秋の光景へと変わりました。

2600mあたりのカラマツの色もまた更に秋の色へと変わっていました。
小屋周りは被害がなかったのですが、中房線では大きな被害があったようで今日終日通行止めとなってしまいました。合戦尾根の登山道の様子はどうかと登山口まで見に行くと何か所かで大きな木が根こそぎ倒れていて、昨日の風の強さを物語っていました。倒木は完全にとはいきませんが、歩ける程度には処理してきたので、登山道は通行可能です。

その帰り道、木々の隙間から差す木漏れ日がなんとも美しく、自然とは時には厳しく時には優しく、両極の二つの姿を持っているものだと改めて実感させられました。
夕方になる頃にはすっかり風も弱まり、昨日の台風のことなどすっかり忘れてしまうような天気となりました。ただ気温はどんどん下がってきて、もしかしたら明日は初氷となるかもしれません。

夕陽を受ける燕岳は昨日のおどおどとした表情とは違い、堂々とした姿を見せてくれました。明日は台風一過のいい天気となりそうです。

中房線は明日の朝7時には開通予定という最新情報が入っています。復旧作業のあたって頂いた方々に感謝いたします。
河地

株式会社燕山荘 松本事務所

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