積雪。いよいよ冬山へ。
今日から11月。松本の街中でも紅葉が始まってきていていますが、ここ山の上には一足先に冬がやってきました。
合戦小屋付近
三角点より下
三角点上部
昨夜の雪は合戦小屋より上では積雪となりました。今シーズン初の積雪です。ただ量はそれほど多くはなく、まだピッケルやアイゼンを必要とする量ではありません。
三角点より上の「お褒めの松」は葉がだいぶ少なくなり、もう少しで冬の装いになりそうです。
朝のうちはガスに包まれていましたが、お昼頃よりそのガスも取れて、燕岳が姿を現してきました。また、真冬の真っ白な姿には程遠いのですが薄っすらと雪化粧したこの姿もなかなか美しいものです。
午前中はガスがかかっていたおかげで、木々には霧氷が付いて美しい光景となっていました。その背景に見える安曇野の街の色もすっかり秋の色となってきました。
燕山荘直下の夏道と冬道の分岐点の様子です。この程度の積雪ならまだ夏道を通ることが出来ます。
玄関前にも薄っすらと雪が積もり、昨日までと全く違った世界が広がっていました。ひとたび雪が積もると山は全く別のものに変わってしまいます。今の雪の量であれば、ちょっと暖かい日が続けば解けてなくなってしまいそうなのですが、明日以降の天気を見ていると非常に気温が低い日が続きそうなので、もしかしたら根雪となってしまうかもしれません。
特に3日の天気には注意が必要となりそうです。安曇野市の3日の天気予報は晴れとなっていますが、山の上では吹雪になるかもしれません。これからの季節は街と山の上での天気が大きく異なってくることが多くなってきます。県北部の白馬や大町などで雨マークがついている時は、山の上では要注意の天気となることがあります。
槍方面も決して積雪は多くなかったようです。ただ、雪の付いた登山道はこれまでとは様子がだいぶ変わり、岩稜帯では非常に難度が上がります。山はもう冬だと思っていただいていいかと思います。
日が沈むと気温はグングン下がりだし、-6℃台まで下がってきました。西の空には細い月が昇り、ちょうどその月の横を飛行機が横切っていきました。寒さが厳しくなればなるほど、夜空が美しくなってきます。
また、ちょうどその頃、槍ヶ岳の上には金星と土星が美しく輝いていました。
明日は好天となり、薄っすら雪の積もった燕岳を楽しむには良さそうです。ただ、その翌日の天気予報は風雪となっているので、お泊り予定の方はご注意を。登るときには必要でなかったピッケルやアイゼン、スパッツ等の雪山装備が必要となる場合があります。これからいよいよ本格的な冬山シーズンへとはいっていきますが、登る日の天気だけでなく、下山予定の日の天気もしっかりと下調べをしてお越しください。下れないなんてことが出てきてしまうかもしれません。装備が非常に大切になってきます。もうスニーカーでの登山は出来ません。底の堅いしっかりとした登山靴でお越しください。
積雪といってもまだ大した量ではありませんが、周りに雪があるとこれまでとは違った美しい世界が広がり我々スタッフもうれしいのですが、その反面、これまでとは違い厳しい天候の日も出てくるので、山に対する緊張感が高まってきます。
河地