近づく雪の足音。
ガスに包まれ、真っ白で日の出の見えない朝となりました。ただ気温は3℃近くと寒さは緩みました。そして、10時頃よりガスが取れ出し、青空も見えるようになってきました。週末で登山を楽しみにされている方にとってはありがたい天気となりました。
ただ、気温はその後、だんだんと下がりだし、寒い一日となりました。それでもこの晴れ空は気持ちのいいもので外ベンチで楽しそうにゆっくりされる方も多く、笑い声があちこちから聞こえてきました。
下の写真の雲はなんだか鳥が羽を広げているように見えませんか。ちょっと面白い雲でした。
山の上はきれいな青空の広がる晴れとなりましたが、どうやら東側はガスや雲に包まれ続けていたようです。こんな時、稜線まで上がってきて広がる大展望の感動はいつも以上に大きなものとなることでしょう。
今日はちょっと珍しい光景に出くわしました。小屋を境に西側は晴れ、東側はガスといった状態でした。そして、そのガスの中に入れば、霧雨のような比較的水滴の大きなものが顔にあたるのが分かりました。そんなとき今日のようなこの「白い虹」が現れるのでしょうか。普段、めったに目にすることのないものです。これは長い間、見ることが出来、きっと多くの方々がこれに気づかれたことでしょう。
時間帯によっては「白い虹」の中心部にはブロッケン現象も見られることもありました。様々な自然現象があるものですね。
東側にかかっていたガスも夕方になると突然切れだしてきました。ガスとダケカンバが絡み合っているあたりの光景がなんとも素敵でした。
立山
鹿島槍
日が沈む頃、こちらの山々も姿を現してきました。そして、よく見てみると薄っすらと雪化粧しているのが分かりました。雲がかかり続けている間に降った雪なのでしょうか。いよいよ冬の足音がすぐそこまで近づいて来たようです。もしかしたら明日は日中でも氷点下くらいの寒い一日となりそうな予報となっています。
日の入りは雲で見ることが出来ませんでしたが、そのあとの小焼けが大変素晴らしいものでした。この時すでに氷点下まで下がっていましたが、寒さを忘れ、この美しい夕焼けショーにしばらく見入ってしまいました。こんなに美しい小焼けを全く想像など出来ないものでした。今日は白い虹といいこの小焼けといい自然が僕らを楽しませてくれました。
燕岳ではまだ積雪となっておりません。この晩秋の渋い燕岳を楽しむにはいい季節です。気温は非常に低くなってきておりますので、どうぞしっかりした防寒具をお持ちください。
河地