新雪の美しさ。
この時期としては強い寒波の襲来で、ここ山の上では昨日から吹雪模様となりました。今朝は-12℃近くまで下がり、とにかく寒い朝となりました。積雪量ですが小屋周りで10~15cm、合戦小屋で7、8cmとびっくりするほど増えませんでした。今のところ、燕山荘直下はまだ夏道が通行できます。
お昼前位より、寒気も抜け出してきて、燕岳が姿を現しだしました。この降雪直後が最も美しくなる時で、燕岳は昨日までは全く違い白い雪をまとい、とても美しい姿になっていました。
木々にはびっしりと霧氷が付き、真冬のような光景を見ることが出来ました。
さらに天気が回復してくると槍から穂高にかけても見られるようになってきました。こちらの山々はだいぶ白さも増して、雪煙が舞い続け、とても厳しい冬山へと変わったようです。
また安曇野の街も見えだしてくると、街と山の上では随分季節が違うことが分かります。山の上ではもうすっかり冬です。
これだけ雪が降ってしまうと鳥たちも下へ降りてしまったものだと思っていたところ、ここ最近よく見かけるウソのつがいがナナカマドの実を食べているのを見かけました。雪の付いたナナカマドの実を食べているせいか、口の周りに雪をいっぱいつけているのがなんとも面白かったです。
日中でも気温が低かったせいか、霧氷はほとんど落ちることがありませんでした。この霧氷はまさに気に咲く雪の華ですね。本当にきれいです。
今日の日中は日差しがあり、サングラスがないと目が痛いくらいでした。これからの季節はサングラスも必要になってきます。
とにかく寒い一日でしたが日が傾きかけるとさらに寒くなってきて、-11℃位まで下がってきました。こうなると夕日の写真を撮りに行くにも完全装備でなくては寒くて外にいられません。今日の夕日はちょうどそこにだけ雲があって、紅く染まりませんでしたが、南アルプスの甲斐駒、北岳、仙丈ケ岳の雪で白くなった部分は、ほんのりとピンク色に染まりました。ここだけでなく標高の高い山から順に冬が訪れているようです。
今日は本当に寒い一日で、ここ燕岳はもう完全に冬山になったと感じさせられる一日でした。
河地