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燕山荘

最高の一日。



昨日の悪天とは打って変わり、とても素晴らしい天気となりました。今日登って来られた方は、きっと冬山のとりこになったことでしょう。それほど展望の素晴らしい一日でした。
今朝は-18℃と冷え込みました。昨日の同じ時間と17℃も気温差がありました。そして、朝のうちはまだ雲が多かったのですが、天気は回復に向かっていて、その後が期待できました。昨日、付けたトレースがすっかり消え去ってしまったので、再びトレース付へと出かけました。足跡一つない雪面に足跡を付けるのは気持ちのいいものですが、この美しい雪面を汚してしまうようで、何だか申し訳ない気がしました。
気温は非常に低く、寒い中のトレース付でしたが、空気中にはキラキラと輝くダイアモンドダストが見られ、また、太陽環も現れて、なかなか気分良く歩くことが出来ました。
合戦小屋の前後では、積雪量が少し増えたようでした。今年は昨年に比べれば積雪量は多くなっています。

昨日の風雪が作り出した芸術の雪庇です。非常に強い風が吹いたため出来たものです。いつも以上に大きく、また、美しいものでした。そこまで立派なものはいつも見られるわけではなく、感動を覚える程でした。

昨日の雪は非常に湿った雪だったため、エビのしっぽがびっしりと付き、全てのものが真っ白になっていました。まさに凍てつく世界といった感じでした。イルカも真っ白けになり、普段とは違った姿を見せてくれました。
また霧氷もびっしりと付き、今日はどこを見ても美しい世界が広がりました。ただ、日中でも気温は低く、-13℃位でした。あまりの景色の美しさに長い時間外を歩き回っていましたが、気づかぬうちにかなりのエネルギーを使っていたのでしょうか、いつも以上にお腹がすきました。寒い中、長時間居るということはかなりのエネルギーを使うものだと感じさせられました。
日中はきれいな青空が広がり、冬山の景色を満喫するにはもってこいの一日でした。ただ、雲海が広がっていたので、街からはこの白く染まる燕岳を見ることは出来なかったことでしょう。その雲海の向こうには、富士山がひと際美しく見えていました。
そして、日の入りもとても美しいもので、今日登って来られた皆様は大変感動されているようでした。ほとんどのものが白い雪や氷で覆われているので、全てが太陽の色に染まり、いつもとは違う美しさでした。この降雪直後というのは本当に美しい光景に出会うことが出来ます。
そして、日が沈んだ後、燕岳の後ろの空がほんのりとピンク色に染まり、この時期らしい美しい景色を見せてくれました。とにかく寒い一日でしたが、広がる景色はとても素晴らしく、思わず「最高の一日」だとなんども口にしてしまいました。
河地

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