稜線にも春が。
朝は雲が多く、ご来光を望むことが出来ませんでしたが寒さをあまり感じない朝となりました。その後、天気は段々と良くなってきて、日差しの下では暑さを感じる程でした。夏を前にして、このところ気温の高い日が多くなってきました。毎日同じ景色を見ていると日に日に雪が薄くなっていくのが分かります。
西側を見ると裏銀座の山々の稜線付近は、まだ雪がいっぱいあるのですが、湯俣辺りを見ると山肌の色は柔らかい新緑へと変わってきています。そして、耳を澄ますと雪解けが進んで、水量の多くなった川の音がゴォーゴォーと聞こえてきます。ここから見ると山の上とその麓での季節の違いはとてもよく分かり、ちょっと面白いです。
今日も外で作業をしていると汗ばむほどで、こんな気温が続いているので、そろそろではないかと風のあたらない日当たりのいいところを探してみると、とうとう見つけました。ミヤマキンバイ7が咲き始めました。つい最近までは雪ばかりでしたが、気づかぬうちに季節は進み、この2700mの稜線にも遅い春がやってきました。これからどんどん花が咲き出してきます。次はハクサンイチゲかイワウメでしょうか、小さな春探しが楽しみな季節がやってきました。
お昼頃までは穏やかな天気でしたが、午後になってくると雲行きが怪しくなり始め、16時頃、槍方面の空がやけに暗く、冷たい風が吹き始めたと思ったら突然雷鳴が響き、雨も降り出し、時折ひょう混じりの強い雨となりました。この時期の雷が鳴り出す時の特徴として、黒い雲、冷たい風、急激な気温の低下などがあります。こんな時は決して外へは行かないで下さい。また、天気予報などで情報を得て、雷に遭遇しにくい行動計画を立てるといいかと思います。山小屋で働いていると雷の怖さを何度も経験しているので、雷はとても怖いものと思っています。
河地