落下注意。
さかきです。
7月21日に日本の遠く東海上で発生した台風5号ですが、長き道のりをたどった挙句、結局のところ明日の午前中に長野県の近くを通過する見込みのようです。
大きな影響のないうちに通過して頂きたいとは思いますが、どうなりますか・・・
とは言うものの、今日の午前中いっぱいまでは、とてもこれから台風が来るとは思えない陽気でした。
明け方の4時前、麓安曇野方面の夜景はまだ光り輝き、まさにこれから台風来るの?という感じ。
そして4:55頃にはご覧の通りの日の出と相成りました。きれいでした。
一方で、大天井岳山頂の上には、レンズ状の雲が。そうか、思えば台風=強風の予兆は確かにあったわけだ。
9時回る頃には槍穂の頭上にも怪しい陰影の雲が。この頃から徐々に大天井岳周辺の稜線は、安曇野側から湿っぽい霧に覆われていくことになります。ちなみに夕方前は、
既に真っ白。雨降りとなっています。風はまだ強くはありません。
ということで、今朝は何せお天気上々でしたから、昨晩ご宿泊された方は皆さん気分よく縦走に出られたことと思います。
そんな中、元気のいい7名グループが昨夜大天荘にご宿泊。同じ会社の山仲間だそうで、年に一度は長野県下のアルプス登山を楽しまれるとか。今年はここ大天井岳を選んで頂きました。写真をよーく見ると、
ここで購入して頂いたトートバッグに登頂記念のサインが。嬉しいですね。また是非皆さんでお出かけ頂きたいと思います!
さて、今日はもう一つの話題に(長いですね・・・)。
先週末、燕山荘ご宿泊されてここ大天荘は昼の立ち寄り、のち常念小屋さんに向け縦走された、とあるグループのうちのお一人から、「途中の登山道でザックを落とし、なんとか拾ってもらえないか」という相談がありました。場所は、通称「為右衛門吊岩」の辺り。休憩されていた時、ザックの置き方が不安定だったのでしょう、サイドポケットから飲物を取り出した直後に、バランスを崩して、草むらに転がっていってしまったそうです。
人命に関わる事案ではなかったので、週末の繁忙故、週明けでよければ取りに向かえるかもしれないということで話はまとまり、今日行ってきた次第です。
もちろん当時よりさらに下方に転がり、取りに行くのが困難になってしまった場合は、あきらめてもらうようにはお伝えしていましたが、何せ貴重品等一切合切入っていたザックとのこと、何とか救出してあげたい一心で他のスタッフと共にその現場に向かいました。
どこかわかりますか。ちなみに左のヒトは私(さかき)です。
場所はある程度お聞きしてわかっていましたが、この草むらです、よく目を凝らさないとわからない状況。しばらく探したのちようやく発見となりました。台風の強風にあおられたら、恐らくもっと下に転がっていってしまったと思われますが、ほんとその前でよかった・・・我々スタッフも見つけることができ、ホッと胸をなでおろしました。
ちなみに、このザック以外にいろんな落下物が辺りには散乱していて、貴重品でない分、あきらめた方大勢いらっしゃるのでしょう。
登山道上で休憩される際、本人の体はもちろんのことですが、ザックをはじめとするいろんな荷物を置く際は、転がらない・飛ばされない工夫をして頂くこと、とても大事です。
特に手袋とか帽子・雨具等、時にはそれら防寒としての役目を果たす物などは、風で飛ばされてしまうこともあり、それが秋冬の寒い時期ですと致命的になりかねないこともありますので、注意が必要です。
皆さん十分にお気を付けください。
では最後に、そのザック落下現場近くの「為右衛門吊岩」辺りで今日咲いていた花をいくつかご紹介しておしまいにしたいと思います。
▲ウサギギク
▲タカネニガナ
▲オタカラコウ
▲ハクサンフウロ
▲ムカゴトラノオ
▲チシマギキョウ
チシマギキョウは咲き乱れていました。