深まりゆく秋。
今朝も氷点下の寒い朝を迎えました。昨夜、美しく輝いていた中秋の名月は、薄い雲に隠されて、ぼんやりとした姿になっていました。日の出時刻を過ぎても雲が多いため、なかなか日差しが当たらず、氷点下の時間が長く続いていました。
縦走路の方に目をやると木々の葉っぱが落ち始めてきて、茶色い山肌が日毎に多くなっているのを感じました。秋がどんどん深まっていきます。
日中は雲も少なくなり、きれいな秋晴れとなりました。日陰では寒く感じるのですが、日当たりの良いところへ行けば、ぽかぽかと暖かく感じました。平日とあって登って来られる方も多くはなく、のんびりとした時間が流れていました。
今日はヘリコプターの荷揚げ日でもあり、食材や燃料などが上がってきました。そして、新しい水のタンクも上がってきました。もう少しすれば水揚げも凍結のため、困難になってくるのでその前に水の貯水量が増えることは非常にありがたいことです。また、あんな大きなものをピンポイントで下してくれるパイロットの操縦技術には感心しました。
ヘリポート下にあるナナカマドはすっかり葉っぱがなくなってしまいましたが、その赤い実がとてもきれいです。その赤い実にはウソのメスがやってきて、実を食べていました。よく見るとそのすぐそばには幼鳥がいて、親からエサをもらっている姿を見ることが出来ました。この実を求めてやってくる鳥は他にもライチョウなどがいます。エサが少なるこの季節、貴重なエサとなるようです。
夕方になると天気の崩れる前に現れやすい巻雲や巻積雲が現れ出しました。そして、笠ヶ岳の真上には幻日も現れていました。明日は天気が崩れるのでしょうか。雪という予報が出ています。稜線では低体温症に注意が必要です。
明日、満月を迎える月が浅間山の脇から昇ってくるところを目にすることが出来ました。太陽が昇ってくるところより、ほんの少し燕岳よりの所からでした。月の出は日の出と違い、あまり目にすることがないので、ちょっと感動を覚えました。
河地