嵐が過ぎ去って。
合戦小屋付近
今回の寒波はなかなか厳しいものでした。積雪量も増え、トレースがなくなってしまったので、富士見ベンチまでトレースを付けに行ってきました。積雪量は合戦小屋あたりで20~30センチ増えたようでした。ただ、例年と比べれば、びっくりするほど多いと言訳ではありません。
相変わらず今日も強い風が吹いていましたが、午後になると雲を通して太陽の姿が見えてきました。数日ぶりに見る太陽の姿がなんとうれしかったことでしょうか。小屋もだいぶ雪に埋まってきました。そのほうが小屋の中は暖かくなります。
天気が回復してきたのでイルカ岩まで行ってきました。岩氷に覆われ、イルカも真っ白になっていました。ただ、風は非常に強く、カメラを構える体が強風に揺られ、シャッターを押すのもなかなか大変でした。
この数日、悪天が続いていて遠くへも行かれなかったので小屋の横に犬の形(?)の雪像を作っていて、一応完成しました。もう少し、かわいく作れると良かったのですが・・・
天気はどんどん良くなっていきましたが、まだ強い寒気が残っているせいか裏銀座の山々は雲に覆われ、非常に強い風が吹き続けました。燕岳を目指された方も途中で戻って来られました。日中の気温はマイナス16℃位で風速は20メートル位、こうなると体感温度はマイナス30℃以下となります。このような状況下では晴れていても、凍傷や低体温症に陥ることがあるので無理をしないほうがいいかと思います。
日の入が近づく頃、久しぶりに安曇野の街や富士山を見ることが出来ました。今回の寒波では安曇野市でも降雪があったようです。ただ上から見る限りは白くはなっていませんでした。
今回の天気の厳しさを物語るように岩にはびっしりと氷が付いていました。夕方前、この氷の付く岩の間からは月を望むことが出来ました。
夕方が近づくにつれ天気は良くなり、シュカブラの向こうには美しい燕岳が姿を見せてくれました。嵐の去った後が一番美しい姿となります。
槍ヶ岳も姿を見せてくれました。こちらも風が非常に強いようで、雪煙がたなびいていました。
街の夜景もきれいに見えています。月明かりに白い山肌が浮かび上がり、とてもきれいです。夜になっても強い風は収まってきません。冬山において、この強風というのはとても厄介なものです。体温をどんどんと奪っていってしまいます。早くこの風が止んでくれないかな。
河地