“感”的中。
さかきです。
朝からパッとしない空模様。昼時は時折二ノ俣谷から徳澤方面を見下ろすことができる時もありましたが、概ね終日霧に覆われる始末。
今日はブログの話題に困るな・・・なんて思いながらお客様のご夕食を出し終えたところで外に出てみると、なーんとなくにわかに上空が明るい感じ。
・・・も・し・か・し・て、夕焼け見られるかもしれない・・・長年の感を頼りに、カメラ片手に大天井岳山頂に出かけてみました。
▲大天井岳山頂
小屋周りはじめとし、基本辺りは真っ白。日の入まで40分程あるので、岩にでも座って気長に待つことにします。
霧の動きはゆっくり。シーンと静まり返る山頂ですが、谷間からは沢水の音や鳥のさえずりが微かに聴こえ、まして山頂には、私一人。
自然の懐に抱かれ感たっぷりで、なんとも贅沢な時間を過ごさせてもらいました。
時間にして十数分、にわかに西の空の霧が途切れてきました。霧の流れも徐々に早くなり、“感”が的中かな、なんて思いました。
岩に座り、時折上空見上げると、こちらも霧の合間から高層の雲がちらほら見えてくる・・・
と思った次の瞬間から、久しぶりに夕方劇場が幕を開けました。
霧の間からの西陽が比較的はっきり見えだします。
そのうちの槍の穂先が顔を出し、
あれよあれよという間に霧は流れとともに拡散し、
槍穂がバッチリ。山肌にまとわりつく雲は竜の如く流れ動き、
と思いきや、また霧に咽ぶ槍と化す。一瞬辺りはオレンジ色に染まり、とてもきれいでした。
高層に浮かぶ雲のカラフルな色合いがとても印象的でもありました。
そして、劇場終焉。
大天井岳山頂にて垣間見た、40分程の出来事。
登ってよかった・・・と、心底思いました。
久しぶりにいいものを見せて頂きました。
“ごちそうさまでした”と言う感じです。
〈夏山常駐パトロール隊〉
この夏も、北アルプスの方々で、常駐隊によるパトロールが行われたようですが、ここ大天井岳含めた前山の見回りは、今シーズンは今日が最後となるようです。
昨晩は大天荘にて停泊、補導活動の従事となりました。
おかげさまで、ここ大天井岳界隈においては、ここ数年目立った事故怪我はほとんどなく経過しています(危なさそうなケースは見られますが)。
今日は燕山荘に一度立ち寄り、西岳方面に向かうとのこと。とにかく常駐期間中の約50日、よく歩きます。
前山パトロール、お疲れ様でした。
また来年もよろしくお願い致します。