冬の入口へ。
今朝は起きるのが楽しみでした。昨日はみぞれ混じりの雨で展望はほぼなかったのですが、そこそこの積雪となっていて、再び山が白くなっていたので、晴れ予報の今朝はどんな美しい景色に出会えるかと期待でいっぱいでした。日の出の40分くらい前から東の空は紅く染まりだし、遠くには富士山はっきりと見え、また明日新月を迎える細い月が浮かび上がり、素敵な夜明けとなりました。
日が出る位置も随分と南寄りになってきました。昨日の雪は夜の冷え込みが弱かったせいもあり、ぐっと少なくなっていました。
朝のうちは寒気によるものなのでしょうか、燕岳の上には冬にみられるような雲が出ていました。冬の白さにはまだほど遠いのですが、冬の始まりから段々と冬へ向かっていく今の時期のほんのり白くなった景色もまたいいものです。
そして、6時ちょうど太陽が顔を出すと雪面がほんのり紅く染まりました。雪の季節ならではの美しさです。
雨量規制のため通行止めだった中房線も7時には開通となり、新雪を求めてお客様が登ってこられました。日中は気温が5℃くらいまで上がったこともあり、雪解けは進みましたがまだまだ白い部分が多く、シーズン初めの雪景色に大変喜んでいらっしゃいました。
夕日に照らされる燕岳
小屋の近くで久しぶりにライチョウを見かけました。ライチョウも雪が来ることを知っているかのように白い冬毛がだいぶ多くなっていました。
明日は日中の予想最高気温が0度と非常に寒い一日となりそうです。そうなると今残っている雪はカチカチのつるつるになる恐れがあります。こんな時は軽アイゼンが役立つかもしれません。また靴底の堅い冬靴のほうが有効だと思います。雪が残っている部分は決して多くはありませんが、安全に登山を楽しむためには装備選びも大切になってきます。山はもう冬の入口へと入りました。山の状況は日に日に変わっていきますので、気軽に燕山荘にお問い合わせください。
河地