夏らしい日が続きます。
満月が夜明け前、槍ヶ岳の上に美しく輝いていました。ちょうど月のそばに巻積雲があってなかなかいい感じでした。
一方、ちょうどその頃、その反対の東の空は紅く染まりだし、日の出を今かと待つお客様が多くいらっしゃいました。
日の出は雲に遮られ、ぼんやりとしたものになってしまいましたが、その後は昨日に続き、真っ青な夏の空が広がりだしてきました。本当に気持ちのいい空です。そうなると気温はぐんぐんと上がりだします。朝晩はフリースなどが欲しくなる気温ですが、日中は汗ばむほどの気温になり、温度差が大きくなってきます。
テント場近くにはまだ雪がほんの少しですが残っています。この雪の残り具合はいつもより、遅くなっています。今年は小屋開け頃の山荘周辺の雪がいつもより多かったため、ここの雪も遅くまで残っているのでしょう。
今日はヘリコプターの荷揚げ日でした。前回は雨により、ひと月近くも滞ってしまいましたが、今回は無事終わり、ほっと一安心です。
朝のうちはあんなきれいな青空が広がっていたのですが、10時を過ぎれば夏特有のガスに包まれ、安曇野側は展望がなくなってしまいました。夏、ここからの展望を楽しめるのは朝の9時くらいまでの日がほとんどです。気温が上がりだすと安曇野側はガスにすっぽりと覆われ、そのガスが取れるのは気温の下がる夜になってからです。今日の日中もこんな感じでした。
梅雨明け以降、天気が安定してきましたが、相変わらず日の入りを見ることが出来ません。今日こそは期待したのですがやはり、濃いガスに包まれてしまいました。よくよく考えてみると4月に入山して以来、裏銀座の山々に沈む太陽を見ることが出来た日は何度あったのでしょうか。おそらく数回しかなかったような気がします。こんな年もあるものですね。
河地