激しい雷雨の後には。
今朝も夏にしては澄んだ空気の朝を迎えました。日の出前、東の空はオレンジ色に変わり始めると薄っすらとでしたが薄明光線が見られました。これは太陽の前に積乱雲などがあるとみられることが多いので夏によく見られます。その後、オレンジ色の太陽が雲海の上へと顔を出しました。
その太陽の光が槍ヶ岳に当たりだすと太陽の色と同じような色と同じような色に槍ヶ岳も染まりだしました。久しぶりに美しいと思える朝焼けでした。
今日もまた日が登った後は真っ青な夏の空が広がりました。本当にきれいな空でした。ちなみに下の写真はテント場から撮ったものですが、この写真の手前辺りにここ最近同じクマがよくやってきます。幸い、大きな音を立てて脅かすと逃げていくので少しは安心しているのですが、各地でクマの目撃情報が多いのは7月の長雨により、エサが少ないからなのでしょうか。
昨日は雷鳴が聞こえただけだったのですが、今日はもしかしたらこのあたりでも雷雨になるのではと多少の警戒はしていました。10時を過ぎると早速、もくもくとした積雲があちこちから湧き始めてきました。と思っていたら早いものでお昼前には山荘周りは真っ白なガスに包まれてしまいました。
そして、お昼過ぎから激しい雷雨となりました。この近くでも落雷が頻発するようになったので、発電機を止めにエンジン室へと走りました。こんな時、小屋の中にいればまだ安心なのですが、水道管などは落雷を伝えやすいのであまりにもひどい時には水道管などを触らないようご案内を出します。久しぶりの激しい雷雨に小屋の中にいても少し恐怖を感じるほどでした。
その激しい雷雨も2時間ほどで収まり、ほっとしました。しかし、なんとその中を縦走路にいた方が数名いらっしゃったようで、ずぶ濡れで小屋へと到着されました。話を聞くとハイマツに隠れて、しばらく雷をやり過ごしていたようでかなり怖い思いをされたようでした。今日の雷雨は思っていたより早い時間の発雷でした。早出早着を心掛けても雷雨に遭ってしまった方もいらっしゃったようでした。明日も今日のような天候が予想されます。今日もそうでしたが急に冷たい風が吹き出したときは雷に要注意です。この雷雨が収まった後、気温は一気に5℃くらい下がりました。冷たい空気が入ってくることによって、強い積乱雲が形成されます。
そして、雨が上がった後はすっかり天気が回復して、美しい夕陽を見ることが出来ました。
圧巻だったのは日が沈んで15分ほどしてからのこの空の色です。こんな空を見たことは初めてでした。今日一日に撮った写真を見ていると、朝のあの真っ青な空、昼間の激しい雷雨の空、そして夕方のこの真っ赤な空、同じ日に見られた空と思えないような気がしてきます。
明日も雷雨には注意が必用です。
河地