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有明荘

廃墟


10月4日(日) 午後3時現在の気温 :15℃  天候 : 暗い曇り

 

今日午前、有明荘の敷地内「足湯」の前でバイクの荷物を整理する若者を発見! 話を聞くと、茨城から日本海を目指して「スーパーカブ」で走っている途中だとか・・・。その旅程の中の、イベントの一つとして、初めて北アルプス登山をして来たそうで、「感動しましたぁー!」とキラッキラの眼差しで話してくれました。
いつも思う事ですが、「旅」をする若い人の姿は、何にも増して「美しい」ものですね。

閑話休題・・・

 

有明荘には、源泉から引いてきた温泉を貯めておくタンクのある建屋が本館の裏手にあるのですが、その壁に、この夏の終わり、スズメバチがこんな風に巣を作り始めました・・・。

8月25日頃、気付くと、壁を貫通する温泉用のパイプの穴にスズメバチが出入りするようになっていました。

そのわずか3日後、パイプ周りに、お馴染みの縞々模様の巣を作り始め・・・、

「はっ!」と気付いて、建物の中に回り込むと・・・、案の定、建物の内側にも巣を築き始めていて、近づくと、かなりの数のスズメバチにすごい目で睨まれました(妄想)。

更に4日後には、ここまで拡大。通常、スズメバチの巣は、上下に長い杉玉のような、あるいは、ガロン瓶のような形になりますが、壁穴を利用したため、恐ろしく不格好になっています。建物の内側も、見るたびに大きくなっていて、ご覧の通り。

さすがに、毎日作業に行く建物がこの状況では、(また、第3駐車場のすぐ近くということもあり)危険過ぎると判断して、9月5日、ついに、意を決して退治に乗り出しました。          スズメバチ用『マグナムジェット』プロ。

上下カッパを着用し、頭にはネットを被って「いざ!!!」

建屋の陰から、そっと近づき、「スプレー!」。そして「退避ーっ!」。を繰り返すこと、約5分、長かったような短かったような「濃いミッション」を終了しました。

建屋内部の様子。夥しい死骸・・・、薬剤の威力にたじろぎます。

 

そして、それから、ちょうど1か月・・・、

あのとき、最後に、白い卵のようなものを抱えて、ゆっくりゆっくり、草の上に降下していった働きバチの姿が、忘れられません。もちろん、スズメバチの刺害で死亡する被害は、毎年、クマや毒蛇よりも多いそうで、今般の対応に非はないと思いますが、この感傷的な葛藤には、「自然の中で生活させてもらっているからこそ、そう感じる事ができるんだよ。」と、自分を慰めてみることにします。

最後に、彼らが作った芸術的な「廃墟」をモノクロで3点・・・。

(猪股け)

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