面白い雲の流れ。
昨日の雨は標高の高い所では雪だったようで奥穂高岳の山頂直下の胸壁辺りが、今朝になっても薄っすら白くなっていました。
今日は下は雲海が広がり、上は灰色の雲が広がっていましたが、雨が降ることもなく、展望は終日広がっていました。台風は当初の予報より南寄りのコースに変わってきました。どんよりとした空の下、葉っぱが落ちてしまった稜線は寒々しく感じましたが、まだ紅葉が残っているところは、より一層美しく見えました。山頂から西へと延びる尾根の中腹辺りが今、とてもきれいです。
合戦尾根のダケカンバの木の白い幹がだいぶ目立つようになってきました。また、今日は山肌を沿うように流れるガスがあちらこちらに見られ、その変化を見るのが楽しく、何度も何度も小屋の周りをうろうろとしてしまいました。
水俣乗越を越えようとする雲
大天井岳を飲み込もうとする雲
午後になって、レンズ上の雲も現れてきました。
今日も昨日に続き、ヘリポートの材のペンキ塗り。外作業が寒い季節になってきました。例年であれば、10月10日辺りを境に小屋閉め作業を始めだすものです。この辺りの日を過ぎると山は急に秋が深まり、初冬へと入っていきます。いつ雪が降ってもおかしくない時期です。これからは寒さの中での作業が多くなっていきます。まず、真っ先に手を付けなければならないのは凍結対策でしょうか。
どんよりとした空の一日でしたが、夕方は思いもよらぬ美しい夕焼けとなりました。太陽の姿を一日を通して一度も見なかったのにこんなに美しい夕焼けをなんとも不思議な感じがしました。台風が近づいている時はこうした素晴らしい夕焼けを見られることが多くあります。週末で賑わうはずだった明日に台風の接近が重なってしまい、登山を楽しみにされていた方には残念な天気となってしまいそうです。
河地